3人、小埜瀬をゆっくりと運んで…。 | THMIS mama “お洒落の小部屋”

ドキドキ  佐津香、「あ。」
そしてバッグから財布を。1万円札を。

運転手、すぐさま、
「お待ちくださいね。お釣り…。」

佐津香、すぐさま、運転手の右手を握るように、
「いいえ。受け取って下さい。…で、ないと…、私たちの気がすみません。お願いします。」

運転手、顔を一振り、
「あ、でも…。ここまでって…、それほどの距離じゃ…。それに…。…幾ら何でも。」

菜帆子、
「受け取ってくださ~~い。言い出したら、聞かないよ、その人。かかかか。」

順平も、ニッコリと、
「お願いします。」

運転手、体格に似合わず、かなり恐縮したような姿勢で、
「そうですか~~。」
そして、玄関口で、深々とお辞儀をして、
「申し訳ありません。では、遠慮なく頂きます。」

佐津香、ニコニコと、
「うんうん。ほんと。助かりました。ありがとうございました。」

菜帆子と順平も、
「ありがとうございました~~。」

運転手、再び頭を下げて、玄関を後にする。

菜帆子、
「さ~~てと。」

佐津香、
「だ~~ね。はい。順平、頭の方、お願い。」

順平、
「あいよ。」

菜帆子は小埜瀬の右脚。佐津香は左脚と…。
3人、小埜瀬をゆっくりと運んで…。

菜帆子、右脚を持ちながら、
「それにしても、2階、あるけど…、課長ひとりじゃ、使わないのかな~~。」

佐津香も左脚を、
「うん。…だよね~~。」

順平、
「課長、ちょっとごめんなさいね。」
ゆっくりと上体を床に。そして引き戸を開けて。また小埜瀬の体を…。

その時、
「ん~~~。りほ~~~。…でね。その佐津香さんのね。ん~~~~、はははは。」

その瞬間、3人共に、
「えっ!!!」

そして、佐津香はドキン。

菜帆子と順平、目を真ん丸に。そして大きく口を開けて、
「何今のっ!!!」

その瞬間、小埜瀬の目がパッ。
「えっ…???」
そして、
「えぇ…???」

丁度、座敷に入ったところ。

菜帆子、
「課長~~。」

順平も、
「わぁ。びっくりした~~。」

そして小埜瀬、すぐに体が反応する。

3人共に、小埜瀬の体をいきなり畳の上に。

菜帆子、順平、
「課長~~~。」

小埜瀬、いきなり何が起きたのか、全く分からず、体をジタバタドタバタと。
「いえっ。いえいえいえいええ、えぇ…???あぃやややややや。やややや。」
目を真ん丸にしてこめかみの血管が浮き出るように、
「いやいやいやいや。何々何々。え~~~???」

菜帆子と佐津香は畳に脚を崩している。

順平は尻もちを着いたように。
「びっくりしたのはこっちですよ~~~。」

菜帆子は菜帆子で、小埜瀬の右膝を右手で思いっきりペン。
佐津香は佐津香で、何も言えずに口をぐんにゃりと。

するといきなり小埜瀬、体勢を直してすぐさま正座になり、佐津香に畳に頭が付くほどに、
「ごめんなさい。」
そのまま菜帆子に向き直り、
「ごめんなさい。」
そしてぐるりと体を反転させて、順平に、
「ごめんなさい。」
そしてそのまま3人の中から外れて、畳に頭が付くように、
「申し訳ありませんでした~~~。」

菜帆子、
「もぅ~~。びっくりした~~~。」

順平、思わずニコニコと、
「いやいやいや。…それにしても…。」

佐津香、
「もぅ~~~。へへ。グスッ。」

菜帆子、いきなり、
「へっ…???…佐津香さん…???」

順平、
「うん…???」

小埜瀬、体を前に曲げたままで、顔だけを、
「えっ…???」

佐津香、自然に両目尻に左手を…。
「もぅ~~。課長~~びっくりするじゃないですか~~。いきなり~~。」

小埜瀬、そんな佐津香の声に、申し訳なさそうな顔をして、
「申し訳ない。ほん~~とに、申し訳ない。」

菜帆子、佐津香を気にして、
「佐…津香…さん…。もしかして…。泣い…。」

すぐさま佐津香、菜帆子に顔を、
「ばかね~~。そんなはず…。」
けれども何故か、佐津香、目が潤んで…。

そんな佐津香の目を見て、菜帆子、思わず優しそうな顔になり、
「…でも、佐津香さん。…目が…。」

思わずその声に佐津香、鼻を啜り、
「や~~だ~~。はははは。なんで~~~。自然に涙が出てくる~~。どうしてよ~~~。」
そして何故か佐津香、菜帆子を抱きしめる。

菜帆子、思わず目をパチクリとさせて、
「へっ…???…え…ぇぇぇ…???」
菜帆子、目を真ん丸にして順平を見て、小埜瀬を見て、そして真ん丸の目をパチクリと…。
けれども佐津香を抱きながら、
「うんうんうん。」
佐津香の背中を両手でポンポンと。

順平も小埜瀬も眉間に皺を。そして顔を傾げながら、
「うん…???」

ようやく佐津香、気を取り戻したか、菜帆子の体から…。そして鼻の下に指を…。
そして両手の平で両頬の涙を拭うように。そして、菜帆子に、
「ごめんなさい。いきなりで…。」

菜帆子、顔を振りながら、
「ううん。…いいけど…。でも…、どした…???…佐津香さんが涙、零すなんて…。…私…、初めて見たけど…。」
順平を見て。

順平も、顔をコクリと、
「えぇ。」

佐津香、
「ごめんなさいね。」
菜帆子を見て、順平を見て、ニッコリと…。








好きになれない。   vol,223.   3人、小埜瀬をゆっくりと運んで…。

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


《PR》

庄司紗千ハッピーストライド
※ご本人の承認の下、紹介させて頂いております。

アメーバ