柚香、祖母に、
「おばあちゃん。私もそれ、サラから聞いてビックリ。おばあちゃん。あの…、夢と言うか…、幻…???…心霊現象の事…。私が…、フランスに行くその前に…。」
幸乃、その話に…。柚香には申し訳なさそうに…。
「うん。…確かに。おばあちゃん…。見た。そして…、おまえの両親が夜中に…。」
柚香、
「うんうんうん。」
けれども柚香、
「あのね。今だから言うんだけど…。」
皆の前で柚香。
サラも頷く。そしてフィリップにも訳して…。
フィリップも頷く。藪岡も…。
柚香、
「私、フランスでサラと教授も話したの。ただ…、おばあちゃんには、まだ…、話してなかった。フランス行きの事で…。」
幸乃、
「あぁ…。うん。」
「でも…。真輝君やメグには、話しちゃってた。」
「真輝君。…と、メグちゃん。」
「だって、真輝君は…、とにかく、当事者。…で、メグは…、あの日、すぐに電話来てたから。…おばあちゃんには…、中々、話すタイミング…。それに…。」
柚香、僅かに口を尖らせて。
藪岡、
「おばあさんに…、心配掛けたく…。幸乃さん…、前に、倒れて…。」
幸乃、その声に、
「あぁ…。うん。確かに。」
柚香、
「私が、フランスに行く前に…。真輝君と買い物。」
「あぁ。うん。」
幸乃。
「あの日ね。それこそ、ほら。新宿での雨と雷。」
その頃…。
真輝、愛実、そして亮輔と阿須賀は、それぞれの…。
「柚香さん、今頃…。」
「ユズ~~。これから、どうなる…???」
「陽織ちゃんとは…、どうなる…???」
「亮輔は~~。バイト…か。」
柚香、
「あの…、雨と雷で…、私、気を失って…。その時ね。」
サラ、頷く。
「私。2歳の時の交通事故の…。現場…、見えたの。」
瞬間、幸乃、
「えっ…???」
「車には、運転席におとうさん。助手席におかあさん。そして、後部座席にははしゃいでる2歳の陽織。チャイルドシートの中に。そして私。私は、チャイルドシートの中で眠ってる。車は交差点で止まってる。…んだけど~~。その時~~。陽織だけがやんちゃしたのか、チャイルドシートのベルト、外しちゃった。それをバックミラーから見つけたおとうさん後ろを。そのおとうさんに気付いたおかあさんも後ろを…。その時、車の後ろからいきなり何かに潰されるようにバン。私、恐くって。……。…でも、ハッキリと、見えたの。ただ…、それ…、夢の中…???…見たくないんだけど、見えるの。物凄い。車が潰れて…。」
幸乃、目を見開きながら、
「柚香…。おま…。」
「その状態で…、おとうさんとおかあさん。そして、陽織の姿は見えない。…でも、それから救急車で…。…でも…、私は…。」
柚香、顔を傾げて…、
「あれって…、多分…。奇跡…。ただ…、後ろから潰された…。その衝撃は…。でも、運転席のシートとチャイルドシートの中に、挟まれたようになってて、後ろから突っ込んだ大型のダンプ。左斜めに…。みんな…、救急車で…。」
藪岡、幸乃に、
「おばあさん。…幸乃さん。」
幸乃、その藪岡の声に、藪岡は見ずとも、
「え、えぇ~~。先生に…。…と、言うか…。まさか…。そんな事が…。」
サラ、
「おばあさんには…。柚香さんの両親が…夜中に…。」
幸乃、サラに、
「えぇ…。ハッキリと。ふたりから…、半年だけ…。陽織を今の世界で…。」
「その…、半年が…。陽織さんの…最後の…。」
そして、サラ、
「柚香さん…、見えたんですって。その時、私もフィリップも柚香さんの傍に。」
幸乃、
「えっ…???」
「柚香さん。陽織が…、消えてくって…。…と、言うか…、私もフィリップも、柚香さん、何を言っているのか全く分からなかったし。…ただ、何かが…、見えていたの…だと…。その前に。」
藪岡、
「柚香さん。フランスで陽織になっていた事を、柚香さん自身、覚えてるんです。」
その声にも幸乃、目を見開いて、
「そ、そんな…???…そんな事…。」
柚香、コクリと。
「うん。でね。さっきの話に戻るけど…。新宿での…。その時に、真輝君と一緒にいた時に、それ以前から、私が、陽織になって真輝君とメグといた時の事。それに、エンカントで陽織が働いていた時の事も、みんな、見えたの。」
ますます幸乃、
「それじゃあ…。フランスに行く前に、それ…。」
柚香、祖母にコクリと、
「うん。…でも…、おばあちゃん、この事話したら…、また…。」
幸乃、その声に、
「あ、あ~~。」
サラ、
「とにかく、私たちも驚いてしまいました。解離性同一性障害。…まず、柚香さんとは全く、性格が…。陽織さん。」
その声に幸乃も藪岡も、何かしら、歯を食いしばったような…。
「良く言う…、粗削り。そして…、言葉遣いが…。日本語で言えば…、男勝り。柚香さんとは全く。何度も言われました。どうして私がここにいる。って。早く日本に返せって。しかも、勝手にあちこち。こっちはもぅ…。」
フィリップ、笑いながら、
「かかかかか。」

LIBRA~リブラ~ vol,213. 「おばあちゃん。私もそれ、サラから聞いてビックリ。」
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