その日の夕方、柚香のスマホに真輝からライン。
「今、時間、ある…???」
柚香、すかさず、指でトン。
丁度駅に着いてた真輝、
「おっと~~。」
ラインからのコールで、
「あ、もしもし、真輝です。」
柚香、
「うん。どしたの…???」
「この間、新宿に行った時。」
「うん。確か、あの時も私、陽織に。」
「うん。今日のお昼に、柚香さんと一緒に。」
「うん。」
「その後に、気付いたんだけど…。あの時、新宿駅で…。」
「うん。」
「陽織ちゃん、大柄の男性から肩かどっかを…、押されたんだよね。」
柚香、
「押された…???」
「うん。それも、かなり強く。いきなり陽織ちゃん、前のめりになって、もう少しで転びそうに。」
「へぇ~~え…。」
「その時だよ。その時も、危ないって時に。2、3歩前に。…その瞬間、陽織ちゃん、柚香さんに。」
その声に柚香、
「へぇ~~~。あの時、そういう事、あったんだ~~。」
真輝、歩きながら頷いて、
「うん。…もしかしたら…。何かの拍子に…。その…、何かしらの…、衝撃…???」
けれども真輝、顔を傾げて…、
「ん~~。ただ…。それも…、ある意味…、なんか…、偶然が…。…単に、衝撃を与えれば…、変わる。戻れるって確証は…。」
柚香も、
「ん~~~。確かに…ねぇ~~。」
スマホから真輝の声、
「…と、まぁ~~。思い…出した、事…、なんだけどね。」
瞬間、柚香、
「あ~~うん。ううん。いいよ。うん。ありがと。…でも…。参考に…なったかも…、知れない。その…、衝撃って言うのが…。」
「うん。」
それから…、2日後…。深夜0時。
いきなり目がパッチリと。
瞬間、
「わっ!!!」
そして、
「変わっちゃったか~~。」
陽織。…そして…、何を思ったか、数名にラインで…。
そのラインを受け取った人物たち。
「えっ…???」
「はっ…???」
「おぃおぃ。」
「うそだろ。来たか~~。」
「え~~ん、もぅ~~。」
そして陽織、今度はしっかりとパジャマから着替えて。下の、祖母の部屋に。
襖を静かに開けて、
「おばあちゃん。行ってきます。」
幸乃は静かに寝息を立てている。
数分後…。
幸乃、
「うん…???…もしかして…。」
幸乃、起き出してそのまま2階に…。
「夢…かねぇ。」
そして、ドアを開けて…。一言。
「変わったかぃ。」
そして窓の方を…。けれども幸乃、ポツリと、
「行っといで。」
藪岡、妻に、
「ちょっと、出て来るわ。」
有美香、
「えぇ~~???…今何時…???」
「0時をちょっと回ったところだ…。エンカントに行ってくる。患者が、変わった。」
その、「患者が変わった。」の声に、
「どういう事…???」
阿須賀、ラインを見てすぐに亮輔に。
亮輔、
「あぁ、俺にも来た。今から行く。」
阿須賀、
「うん。」
真輝も、パジャマから私服に…。
「また…だね~~。」
そして…。そして…、もうひとり…。
「マジか~~~。」
スマホでサササと。
「エンカント…。」
陽織、スタスタと歩きながら…。
すると…。
「お~~い。」
遠くから声が…。
陽織、右左見て…。暗闇の中から、仄かな明かりの中から真輝の顏。
陽織、真輝に向かって、
「お~~。はい。」
真輝、そんな陽織に駆け足で。
「変わっちゃったか~~。」
その声に陽織、コクリと、
「うん。一応、みんなには、報せておいた。」
その声に真輝、
「えっ…???」
「藪岡、真輝、愛実、亮輔、阿須賀。」
真輝、いきなり、
「わお。」
「真輝さぁ~~。後で…、また、いつ、お姉ちゃんに戻るか、分かんないから、その時は、頼む。」
「あ、あ~~。分かった。」
一方、愛実、何とかタクシーを捕まえて…。
「すみません。ここに…。世田谷の、エンカント。」
スマホの画像を運転手に見せて…。
「はい。分かりました~~。」
陽織、
「オーナー。店長~~。」
ルシア、
「ハイ~~。」
肇、
「お疲れ~~。」
客たちも、
「イェ~~イ。」
そして…、店のドアを開けて…。
店に入ってきた顔にルシア、
「おや。」
肇も、
「うん…???」
そして、
「わお。」
真輝、ルシアと肇に何度もお辞儀をしながら…。
ルシア、真輝の傍に、
「いらっしゃい。何…???…どうしちゃったの…???」
陽織をチラリと見ながら。
真輝、
「え、え~~はは。…まっ。何と言うか…。」
早速、客たち陽織に、
「陽織ちゃ~~ん。」
陽織、
「はいはいはい。お待たせしました~~。」
そして、
「店長~~。」
肇、
「了解~~。」
その10分後には…。
ルシア、
「はい。藪さん。」
藪岡、店の中にいる真輝を見て、
「えへ…???…真輝君。」
真輝、藪岡に困ったような笑顔で…。コクリと。
藪岡、右手で真輝を手招き。そして、真輝に、
「何々…???」
真輝も藪岡に、
「いきなりラインが来て。」
藪岡もその声に、
「いや。僕にも。陽織です。これからエンカントに行きますって。」
真輝、その声にコクリと。
そして、その5分後には…。ひとりの女性客。
ルシア、
「…いらっしゃいませ。」
真輝、入ってきた女性に…。

LIBRA~リブラ~ vol,158. 「あの時、新宿駅で…。」
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