「…とは、言え、悲しませないでよ。…って言う方が…無理かぁ…。」
侑里。
そんな侑里の声に凛久、
「ふぅ~~。なんとも…。」
「…って言うか…、霧島君、あなた…まさか…、成宮先生…。」
途端に凛久、両手を前にヒラヒラと、
「いえ…、いえいえいえいえ。まさか…。そんな…、分不相応な…。」
間髪入れずに侑里、
「じゃ~、何。どう言う事…???」
そんな侑里を見て凛久、
「…と、言われても…。…僕も…。」
詫びるように…。
途端に侑里、
「あっ。」
侑里、知らず知らずの内に、自分がけしかけているのに気づいて、
「あ、あ~~~。あ~~。…ごめんなさい。元はと言えば、私が…。霧島君に茉祐子さん…。それに…、元木七星の事もあって…。」
凛久、
「えっ。え~~。」
「その…流れで、結果的に…。」
そして数秒の沈黙。
侑里、腕組みして、
「ん~~~。それにしても…。いいん…だけどなぁ~~。」
凛久、
「えっ…???」
侑里、
「ん~~~???茉祐子さん。」
口を尖らせて、
「うん。考えれば考えるほど、霧島君には…茉祐子さん、マジ、お似合いって…。」
その言葉に凛久、いきなり照れて、
「うそ…。そうっすか~~。」
侑里、右目を歪めて、
「はぁ~~あ~~???…なんで、そこであなたが照れるのよ…。…って言うか、あなたと茉祐子さん、昨日、どこに行ったの…???茉祐子さんがあなた、霧島君に、そんなに告白するような…。そんな場所に、行ったの…???」
「あっ、いや…。それは…。ん~~。」
その時侑里、腕時計を見て、
「やばっ。時間だ。」
そして凛久に、
「ごめん。原稿、原稿、途中だったんだ。…この続きは…、後で…。」
そこまで言って侑里、
「あっ。あっちゃ~~。今日は私、夕方、ダメなんだ~~。子供たち、迎えに行かなきゃ~~。ばぁば、夕方から会合だったんだ~~。明日にでも、その話。お願い。」
凛久、
「えぇ…。分かりました。」
そしてこちらでも、午後の休憩、茉祐子と千晶。
千晶、
「へぇ~~。夢乃ちゃんって、あの…茉祐子の従妹の…???」
「うん。今、カリフォルニアから帰ってる。お父さんの誕生日にサプライズって…。…で、それに便乗しての…、彼…、おとうさんに紹介するんだって。」
それを聞いて千晶、目を真ん丸にして、
「えっ!!!!うそっ。」
茉祐子、
「ふん。だから…羨ましくってさ。私より、年下で…。」
コーヒーをグイッと。
そこに千晶、茉祐子に、
「あは~~ん。もしかして…、それが理由かぁ~~。霧島さんに告ったのぉ~~。」
「ん~~~。…もしか…したら…ねぇ~~。そうなの…かも…。」
それから茉祐子、少し心配そうな感じで…。
「でも…。あんな風に…駅で別れて来ちゃったから…。」
千晶、
「ふん…???」
「な~~んかさ…。もしかしたら…、霧島さんに…、嫌われちゃったかな~~。な~~んて、気も…しちゃったりしてね~~。」
間髪入れずに千晶、クスリと笑って、
「かかか。ま~~っさか~~。それはあり得ない。絶対にない。」
「どうしてよ~~。」
「考えてもみなさいよ。そんなことしたら…仕事になんないでしょ。これからだって。ナターシャとは一緒に仕事…、付きあっていかなきゃなんないのに。」
茉祐子、
「あっ。そっか…。」
千晶、
「かかかか。か~~んがえ過ぎ~~。」
「そう…か…???」
「かかか。そうに決まってんじゃ~~ん。それに、今や、アイリーンだって、勢い…いいんだから~~。全然大丈夫~~。霧島さん、茉祐子の事、嫌いになんて、絶対にないから…。」
そして千晶、
「もし、もし万が一、そんな…、霧島さん、茉祐子を嫌いになんてなったら、エトランゼにだってこれから、来れなくなるでしょ。…それより、何より、私ゃ、霧島さんの事、許せなくなる。」
「ライチ~~。」
「だから~~。そんな…がっかりすることないって~~。ほれほれ…、仕事、仕事~~。」
「う…ん。」
ホディジム、トライアル・スクエアの受付で薫子、
「こんにちは~~。」
「はい、先生、お疲れ様です。」
受付の富永瑛美。
薫子、
「お疲れ様~~。今日も、よろしくね~~。」
瑛美、
「こちらこそ、よろしくです。」
そしてニッコリと。
薫子も、
「うん。じゃ。」
そして、更衣室に向かう…。
…と、同時に、男子の更衣室から、
「お~~っと~~。先生~~。」
瞬間、薫子、その男性に気付いて、
「あはっ。先に来てたんだ~~。」
ひょっこりと現れた…、凛久である。
「じゃ、僕、お先に…。です。」
「うん。」

薫子と茉祐子~その愛~ vol.198. 「夢乃ちゃんって、あの…茉祐子の従妹の…???」
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