目を真ん丸にして穂成美を見て健匠、
「……。」
そんな健匠を見て瑛子、
「わっ!!!」
健匠、思わずガックリとした顔で、下を向く。
「嘘だろう~~。…俺の給料より…、いい…っ…て…。」
落ち込む健匠を見て穂成美、
「やばっ。言っちゃった~~。」
瑛子、
「ねね、穂成美…、それって…。」
穂成美、サワーを飲みながら…、
「ん~~。…でも…、うん。仕方ないよ。」
ダラリとした体でチラリと穂成美を見る健匠。
「ん~~。ウチの料理教室、事務局って、スタッフが15人…いるんだよね。」
瑛子、
「うん。」
「当然、主宰者は~。成宮薫子先生。…な~~んだけど~~。その成宮先生と同じくらいの地位に、事務局長の友部さんがいるんだよ。…その下に、総務の矢坂晃子(やさかあきこ)さん。その下に総務で…数人いる~~。そして経理…に、私…。その下に数人。」
瑛子、
「ふんふん。」
「当然、事務局の場合は、ウチの場合、何かしら資格持ってないと採用されないんだよ。…健匠の場合…、その資格って…、自動車…普通免許。だけだよね。」
チラリと健匠を見て。
健匠、口を尖らせて、
「う…ん…。まぁ…。」
「…と、言う事は~~。その時点で…、申し訳ないけど…、私…。普通免許の他に、簿記検定2級。その他に、調理師免許。それからMOS。」
瞬間、健匠、
「げっ!!!…おま…、そんなに資格…???」
瑛子、
「うんうん。だよね、穂成美。凄いもん。」
ニコニコと…。
澤田、腕組みして、
「へぇ~~。そうなんだ~~。凄いですね~~。」
健匠、
「…っていうか…、MOS…って、何…???」
その声に穂成美、いきなり顔を般若のように…。
すぐさま瑛子、
「MOSっていうのは…マイクロソフトオフィシャルスペシャリストの事。つまりはパソコン資格者って事ね~~。今じゃ、事務の仕事には欠かせないもの~~。」
もうすぐナポリタンが食べ終わる茉祐子たち。茉祐子、こっそりと後ろを見て、千晶に、
「随分…経つけど…何話してんだろ…???…食事もしないで…。」
千晶もチラリと…、
「うんうん。」
凛久、ビールを飲みながら、
「ん~~???」
その時、後ろから、
「すみませ~~ん。」
穂成美が手を挙げて。
ルーシー、
「ハイハ~~イ。」
茉祐子と千晶にニッコリとして…。
茉祐子、千晶、
「ふふ。」
そして千晶、
「あ~~ん。でも…、いいなぁ~~。バーベキュ~~。」
最後のナポリタンを食べ終わって…。
茉祐子、
「かか。まだ言ってるよ、ライチ~~。…でも、私だって、まさか…バーベキュ~なんて…。ねぇ~~霧島さ~~ん。」
凛久、
「えぇ~~。僕だって、びっくり。六条さんの家に行ったら、六条さん、いきなりでしたから~~。それに間髪入れずに奥さんが、それ良い~~って…、はははは。」
千晶、
「私と彼は…無理かな~~。土台…車の免許すら持ってないし…。しかも…、彼の仕事なんてシフトだし…。土日祭日関係なし。」
その千晶の声に茉祐子、
「それでもしっかりと…付き合っているんだもん、ライチたち、羨ましいよ。」
千晶、
「な~~に言ってるかぁ~~。勇吾だって、彼女出来てるんだぞ~~。おぃおぃ。」
ビールを飲んで凛久、
「んっ。はっ???…勇吾って…、あの…、是枝…さん…???」
千晶、
「はい。うん。そうなんです~~。…だから、マユにも、早くって~~。」
その声に凛久、
「おやおや。茉祐子ちゃ~~ん。」
そんな千晶に茉祐子、右肘を挙げて、
「もぅ~~。ライチ~~。なんで、それ…今、言うかな~~。」
赤くなって。
千晶、すかさず、舌をチロリと出して、「ごめん」のゼスチャー。顔の前で両手を合わせて。
茉祐子、真っ赤になって、
「もぅ~~。」
ダニエル、そんな茉祐子を見て、
「ハハハ。ウンウン、マユコ~~。ハヤクカレ…ダネ~~。ホラ、トナリニ、ステキナカレ…、イルケド~~。」
その瞬間も茉祐子、いきなり目を見開いて。口をすぼめて…。
凛久も、ビールを飲んでグラスに付けた唇のそのまま…。こちらも目を真ん丸に…。
しかも千晶も…、同じような…。

薫子と茉祐子~その愛~ vol.95. 目を真ん丸にして穂成美を見て健匠…。
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庄司紗千 海をこえて
※ご本人の承認の下、紹介させて戴いております。