しばらく遠ざかっていましたが「一握之灰」の本を今週の日曜までに市川中央図書館に返却しなければならないので、続きを少し転載します。何故にこの著書が重要なのかは、私の郷里の被爆者の方の証言が書かれてあるという事もあるからです。

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 【被爆の実相】(1)

 (前略)閃光と轟音と熱風。何が起こったのかだれも分からなかった。ただ人間がいたるところで、炭のように黒く消えた。爆風で吹き飛ばされた人、倒れた建物で圧死する人、屍はるいるいとして山をなした。まわりではボロのようになった身体がうごめき回つていた。

 爆心地は今の商工会議所から南へ約百二十五メートルの地点とされている。ここ中心に半径2キロの地域は木造家屋が完全崩壊、コンクリート建築もおおむね崩れ、ことごとく火を吹いた。窓ガラスの破壊は十六キロ、爆風は遠く六十キロの地点に及び、(中略)

 黒く消え去った人間の死体が七つの川を埋めた。

(つづく)

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2023年6月6日

船橋市海神:弓場清孝