質問4

 

◎福島第一原発は、石棺方式がベストだと小出さんは言っていましたが、共産党系の学者には、地下水の問題があるから、石棺方式はダメという人がいました。この点はどうでしょうか?

 デブリは水で冷やし続けなければならないはず。その水の処理は?

 

☆小出裕章氏の回答

 

 デブリの発熱は8年7カ月以上たった今では、事故直後の1000分の1以下に減っています。水での冷却ではなくおそらく空冷で可能と私は思います。

 また、デブリの取り出しができないと私は思いますので、石棺を作る以外に対処法はないと思います。

 

 共産党系の学者の方が地下水の問題があるから石棺はダメと発言されているとのことですが、私にはその根拠が分かりません。

 もちろん、これまで東電と国がやってきた凍土壁では地下水の流入を止めることはできません。

 でも、きちんとしたコンクリートの遮水壁を作ることは可能だと私は

思います。

 トンネル工事など多数の実績を重ねてきた専門家からそう聞きました。ただ、問題はその作業のためには多数の労働者が被曝作業に従事するしかないということです。

 

 1986年に起きたチェルノブイリ原発の事故では4号機1基だけが爆発しました。そして60万人とも80万人とも言われる軍人、退役軍人、労働者が石棺づくりに駆り出されました。

 彼らの必死の作業でチェルノブイリ原発の場合には地下構造物の

健全性が保たれたため、石棺は地上部分だけに作れば用を足しました。しかし、フクシマ事故の場合、1,2,3号機の3基が地上部分で破壊されていますし、それら3基とも地下部分は地震によって破壊され、地下水が流入してきています。そのため、福島の場合には3基で地上部分と地下部分に石棺を作らなければなりません。いったい、どれだけの労働者がどれだけの被曝をしなければ

ならないのか気が遠くなります。

 

 

質問5

 

◎「日米原子力協定」は廃止・改訂する動きはあるのでしょうか?

 国内の市民運動の上からフタをしている大きな障害になっていると思うのですがいかがでしょうか?

 

☆小出裕章氏の回答

 

日米原子力協定は破棄すべきものと思います。しかし、破棄したところで、「第16条 3 いかなる理由によこの協定又はその下て゛の協力の停止又は終了の後においても、

第1条、第2条4、第3条から第9条まで、第11条、第12条及ひ

第14条の規定は、適用可能な限り引き続き効力を有する」と規定されています。

 「日米原子力協定」は全部で16条ですので、ほぼすべての条項が、

永続的に効力を停止できずに残ります。日米安全保障条約も破棄し、日本が米国の属国である状態を抜け出さない限り、原子力の世界でも、日本は米国に支配され続けます。