町田市立国際版画美術館に行ってきた。

 

 

「浮世絵風景画」展である。

町田市立国際版画美術館は、2度目。2019年3月に「長谷川潔展」で訪れている。 

 

 

本展覧会のチラシによると、

江戸時代の歌川広重、明治の小林清親、大正から昭和の川瀬巴水という風景版画を制作した三人の「表現を比較しながら、世代を超えて響きあう風景観や抒情性に着目します」とのことだ。

 

さて、それでは展示を・・・の前に、ミュージアムカフェの「喫茶けやき」を覗くと・・・おおおっっ。

開店したばかりで店内にお客さんが一人もいない!

と、「花より団子作戦」(開館と同時に美術館に入り、展示より先にお客さんのいないカフェに行くことを私はこう言っている、私の感染症予防対策の一つである)を展開。

 

 

こちらは、「浮世絵風景展 特別メニュー 黒糖きなこおり」である。

うむ。なんだか広重の描く山にこういうのがありそう。

 

付属の黒蜜を少しずつかけて食べてくださいとのこと。

 

 

黒蜜を少しかけてみた。

食べ進めていくと、真ん中にきなこのペーストと小豆、栗片が入っていた。

サッパリ風味。

 

ということで、カフェに入れたことの幸せをかみしめつつ、展示に向かう。

 

 

エントランスロビーの様子。清親の人力車、広重の籠。

 

 

階段を上ると、巴水の「東京二十景 芝増上寺」に描かれている傘を差した女性。

 

 

2階の窓にもこんな装飾が。

期待がムクムクとわき上がる。

 

まず「1章 江戸から東京へ -三世代の眼-」は、上記3人が同じ場所を描いた作品を並べて展示。なんと1章は全作品撮影可だったのである。

 

神田明神を描いた作品。

 

まずは、歌川広重。

「名所江戸百景 神田明神曙之景」 (安政4年(1857) 東京藝術大学 蔵)

 

 

解説パネルによると「境内から東方面をとらえた作品。赤く染まりゆく早朝の空を、神主や巫女がそれぞれに足を止めて眺め入る静かな風景」。

どどんと中央に木を持ってくるところが広重という感じで、そして、それが気にならないのも広重という感じである。

 

次は、小林清親。

「神田八雲神社暁」 (明治13年(1880) 個人蔵)

 

 

解説パネルによると「清親作品は広重よりも引いた視点から、社殿や木々など辺り一面が朝日に照らされている様子を描いています」

こちらもどどんと大木が手前に描かれているが不思議なことに気にならない。

 

最後に、川瀬巴水。

「東京二十景 神田明神境内」(大正15年(1926) 町田市立国際版画美術館 蔵)

 

 

解説パネルによると、「巴水作品は関東大震災により社殿が焼失した後に描かれたもの」

 

神田明神というと、いつも参拝者で賑わっているイメージだが、「この三者はあえて人気のない早朝や夕刻の場面を選び情緒あふれる風景としました」

なるほど。なるほど。

 

亀戸天神を描いた作品。

 

歌川広重 「名所江戸百景 亀戸天神境内」 (安政3年(1856) 東京藝術大学 蔵)

 

 

小林清親 「武蔵百景之内 亀戸天満宮」 (明治17年(1884) 株式会社渡邊木版美術画舗 蔵)

 

 

川瀬巴水 「亀戸の藤」(昭和7年(1932) 株式会社渡邊木版美術画舗 蔵)

 

 

解説パネルによると、清親と巴水は広重の「印象的な構図を強く意識して描いた」そうだ。

清親は奥の瓊門(けいもん)まで描き、ねじれながら伸びていく藤の枝を斜めに描いていて、うーん。これは良いなあと思った。

一方、巴水は「咲き誇る藤の量感を強調」。確かに。又、水面に橋が映る様子も良い。

 

なんだかとてつもなく長くなりそうなので、つづく。