昨日、5月5日に千葉市美術館に行ってきた。

 

 

アメリカ人女性メアリー・エインズワースの浮世絵版画コレクションが里帰り、という展覧会である。

10時開館を狙って訪れたところ、ゆっくりと鑑賞できた。

 

 

何しろ、1枚1枚「キャプション」だけでなく「解説パネル」も付けられており、まず、ざっと「キャプション」を読んで、作品を見て、次に「解説パネル」を読みつつ、作品をじっくり見て・・・ということができるくらいの人出だった。

 

帰宅後、録画してあったNHK「日曜美術館」を見ていたら「アートシーン」のコーナーで本展覧会が紹介されているではないか!

私の経験上、「日美」で取り上げられた後はかなり注目され、展覧会は混雑する傾向にあると思われる。ああ、行っておいてよかった。

 

その日美のアートシーンでもピックアップされていた歌川広重の「東海道五拾三次之内 日本橋 朝之景」の初摺、後摺、変わり図の3種類が並べて展示されており、比較すると大変面白い。

解説パネルにも違いが書かれており分かりやすかった。

初摺は空に雲があり、後摺は雲がなく、変わり図は描かれている人が増え、犬が中央に。

 

 

「記念写真コーナー」のこれは、初摺ですね。

 

有名な「名所江戸百景 大はしあたけの夕立」

最も早い摺では墨田川の右上に小舟のシルエットが描かれ、御船蔵の壁が白く描かれているが、後の摺では小舟はなく、御船蔵は他の風景とともに影のように描かれ、注意して見ないと蔵が描かれているかどうか見分けがつかないほどである。

うーむ。うーむ。

 

「名所江戸百景 両国花火」

初摺は花火全体が光っており、その光で周囲の建物がはっきり見え、川が暗く表現されている。

後摺は花火が光の粒のように表現され、川は明るいがそれに対して建物は一つ一つが見分けられないほど暗い。

いやあ、これは面白い!版画の醍醐味かも。

 

このほか、北斎のコレクションも素晴らしかった。

「詩哥写真鏡」シリーズに惹かれた。

「諸国名橋奇覧 かめゐど天神 たいこばし」は、解説パネルに「摺りはシャープで保存状態もよく美しい」とあったとおり、大変迫力のあるクオリティーの高い作品だった。ふむふむ。

 

鳥文斎栄之「風流やつし源氏 朝顔」は、「紅嫌い」(紅色を使わない)で、大変シックだった。

 

歌川国芳「忠臣蔵十一段目夜討之図」は、グレーを基調にしており色使いに驚いたが、建物の描き方も浮世絵らしくないというか(「文化遺産オンライン」によると、この建物の描写は西洋銅版画がもとになっていうるとのこと。納得)。しかし、全体的に静かだが緊張感のある素晴らしい作品。

 

日美のアートシーンでも紹介されていたが、「柱絵」。

柱に飾るための浮世絵で、細長い。本展覧会でたくさん展示されており、正直言って「欲しい」と思った。細長いからか構図が面白い。

 

とまあ、とにかく楽しめた。

 

 

ミュージアムショップで求めたポストカード。

一番右は、本展覧会には出品されていなかった北斎の「雀とはさみ図」。

これ、本物を見てみたい!

中央は、最後に展示されていた作品で歌川広重の「名所江戸百景 浅草田甫酉の町詣」である。