私は、サントリー美術館の「メンバーズ会員」である。

ずっと会員特典の「メンバーズ内覧会」、「スライドレクチャー」に行きたいと思っていた。念願叶って、本日、参加してきた!

 

「スライドレクチャー」は、11時半、13時半、15時の3回。

私は第1回目に参加したいと、整理券配布開始時間である11時数分前に美術館に着いたが・・・・ビックリ。

 

既に長蛇の列であった。

 

と言うわけで、何とか2回目の整理券を手に入れた。

ちなみに定員は120名。私は93番目・・・。危なかったかも。

(どうも3回目は開始前だったら楽勝な雰囲気だった)

 

聞くところによると、1回目を狙っている方々はかなり早くから並んでいらっしゃった様子。覚えておこう。

 

「メンバーズ内覧会」は、もの凄く良かった。

基本的に人数が少ないので、かなりゆっくりじっくり鑑賞できる。

人気の展覧会のときは、この機会を狙いたい。

 

時間があったので・・・・。

お隣のカフェで腹ごしらえ。

「花見麩とお茶」セットで、飲み物は「加賀棒茶」にした。

これは「白玉生麩」を花見だんご風にしたものらしい。

食感が何とも、もっちり、で美味しかった。きな粉と黒みつ。

 

展覧会も見て、腹ごしらえもして、「スライドレクチャー」に臨む。

開場が13時で、10分前に行けばかなり良い席が取れると思った。

 

レクチャーしてくださるのは、おお、「かわいい絵巻」の著者の一人、上野友愛氏ではないか!「かわいい絵巻」の文体どおりのマイルドで分かりやすいお話だった。

 

絵巻の話は、右から左に進む、肩幅(約60㎝)に広げて見ていた、などの基本的な話から、色々興味深い話が聞けた。

 

例えば、「病草紙断簡 不眠の女」(平安時代 12世紀)の解説では、「灯が描いてあったら夜を示している、画面を暗くすることはない」、「描かれている女性は指を折って時間を数えている」など。

 

「春日権現験記絵 第九」(絵 高階隆兼 画 1309年頃)は傑作らしい。他の絵巻は紙製だが、これは絹に描かれており、裏彩色、絹の布目も鑑賞必須。

 

「玄奘三蔵絵 巻四・巻八」(鎌倉時代 14世紀)の解説では、巻物はコンパクトなので持ち運びがしやすく、貸し借りされていた(借りて返さない事もあったのには驚き)、巻くと絵の具が酸化しにくくキレイな色が残っているとのことだった。確かに、とてもキレイな色だった。

 

「桑実寺縁起絵巻」の解説では、最初の部分の詞は、後奈良天皇なので、金泥で蝶々などが描かれた紙が使われている。おお。(これは後で確認しに行った)

この絵巻の見所は、上野学芸員もツッコんでいたように、薬師如来が琵琶湖は牛に乗って移動し(飛んでいるのに牛に乗っている)、山になると馬に乗り換え(このとき、牛は心配そうに見送っている)、最後、薬師如来と馬が裏山から、桑実寺の完成を見守っている。というところだろう。

 

作者の想像力というか、そういうところが見所なんだろう。

 

移動手段の想像力という点は、「矢田地蔵縁起絵巻」(鎌倉時代 14世紀)のところでも話題に出た。満米上人が地獄に招待されるのだが、その移動が、使者におんぶされて、それもスピードが速いのか、衣の様子、しがみついている様子で分かる、とのことだった。

 

なるほどね。

上野学芸員は、ビデオ(VHS)を例にしてお話されていたが、このような表現は、進めたり、戻したりできる巻物ならでは、だろう。

 

昨年の「出光美術館 開館50周年記念 美の祭典」に絵巻物の魅力に気づいたのだが、今日のスライドレクチャーで更に好きになった。

 

ミッドタウンから見た。左手に桜、右手に「江戸富士」というモニュメント。