お正月休み中に読了。

 

本書は、11月に読んだ『古地図で楽しむ三重』に紹介されており、読みたいと思って、図書館で借りた。文庫本である。

1984年に初版発行、1996年に改版発行、そして私が借りたのは、2004年改版8刷のもの!

 

本作品は1980年から「婦人公論」に連絡され、単行本は翌1981年に発行。今から36年ほど前に書かれたものである。

私が借りた図書館の本は、かなりくたびれていたので、随分前に購入されたものだと思う。

今は、何刷くらいまでいっているのだろうか・・・。

素晴らしい作品の力を感じる。

 

伽羅の香  (著)宮尾登美子

 

 

本書は、文庫なので裏表紙に、次のようにあらすじが書いてある。

 

「三重の山林王の一人娘として何不自由なく育った葵は、従兄と結ばれ、二児にも恵まれた。しかし、その幸福な結婚生活も束の間、夫の急逝、両親の相つぐ死、二児の死と次々に不幸に襲われる。失意の底にあった葵が見出したものは、日本の香道の復興という大事業への献身であった…。度重なる不幸から立ち直り香道の復興に一身を献げた女の生涯。 」

 

主人公が結婚するまでは、上記の情報があったので「従兄と結ばれ」るのは分かっていたが、ハラハラした。

 

このあたりの主な舞台は、三重県の旧一志(いちし)郡多気(たげ)村。三重県には、多気(たき)郡多気(たき)町もあるので、私は最初混同していた。現在はこの一志郡も津市と松阪市と合併し消滅したようだ。

私が小学生の時に社会科で、副読本「わたしたちの津市」、「三重のすがた」で学習した内容とは随分変わっているのだとしみじみ・・・。

 

主人公の進学先が津市の「柳山」にある女学校なので、知っている地名も多くあった。

ここまでが物語の1区切りだと思う。

 

次の「幸福な結婚生活」から家族の死までが次の区切りか。上記のあらすじには「二児の死」としか書いていないが、一人は、全く予想外の亡くなりかたで、もうなんと言って良いか・・・。

 

そして、最後は「日本の香道の復興」を目指して尽力する。この香道という世界が・・・・。やっぱり「道」なので難しく、お金がかかり(お金、というより資金というか、桁が違うというか)、人間関係が難しい・・・またそれに・・・(ネタバレになるので省略)。

この最後の部分の主人公が、現在の私と同じような年齢なのだが、驚きの展開なのである。いやー。

 

本書は、とってもオススメである。

 

ストーリーの面白さはモチロン、物語で紹介されている香道の奥の深さ、お道具の素晴らしさ、そして、なんといっても使われている言葉の美しさや豊富さ。

私は語彙が貧弱なので、辞書を引かないと正しい意味が分からない単語も多々あった。勉強になりました。