少し前に起こった事件だが、東京都目黒区で5歳の女の子が死亡した事件で、免疫に関わる臓器が萎縮し、重さが同年代の約5分の1だったことが、捜査関係者への取材でわかったそうだ。
幼い子供を持つ親は特にそうだろうが、親による子供への虐待事件は、内容を知ると胸が潰れそうになって、たいてい数日くらい気が重くなるので、できるだけ避けている。だが、この事件はどこを見ていても出て来るもので、つい見てしまった。
虐待する親ってのは、言うまでもないが人間としてロクでもない。
ただ、ロクでもない親がみんな虐待するかと言うと、むしろやらない親のほうが圧倒的に多い。ロクでもないなりに子供を愛して、それなりに育って、なんとか親の支配を抜けて自立するものだ。
問題は、ロクでもないのにやけに正義感だけ強いというタイプだ。こう言うタイプは概して、野心は人一倍あるのに、努力はしない。ロクでもないやつの正義感は、「自分の義務」を除外するからどうしてもいびつになる。
「自分がこんな状況なのは社会のせいだ。子供だけには同じ思いはさせないぞ」と思う。本当にそうならいいんだけど、ほとんどの場合、社会でなく本人のせいなので、それがうまくいくはずがない。
だから、早くから勉強を強要したり、厳格な生活習慣をつけさせようとしたりする。
もちろん、自分に厳しくて立派な人が、「おまえならできる」という期待の上でやればまだいいのだが、この場合はそうではない。単に自分ができなかったことを強いているだけだ。だから加減がわからない。
さらに困ったことに、そのロクでもない親は、自分のロクでもなさを認めていない。自分がロクでもないと認められないから、ロクでもないのである。自分がロクでもないことを知っている人は、立派な大人である。
だから、子供に自分のもつロクでもなさを見出すと過剰に反応する。自分が見たくないものを見せられるからだ。だから、それを見えないように排除するために、普通の人なら考えもしないようない暴力的なことを、幼い子にやる。でも、やればやるほど、子供は内心反発する。その反発が見えると、ロクでもない親は逆上する。そして虐待が止まらなくなる。
これがどうやったら止まるかというと、結局は、幼い頃からまともな教育をするしかない。ロクでもない親を見つけたら、子供を取り上げて、まともな人に預けるしかない。
私からしたら、親の権利なんてどうでもいい。核家族では親は子にたいして絶対権力者なのだから、それしか方法がないんである。倫理的におかしいと言うなら、代案を出せ。
新たに国際情勢を開設したブログ、白川司の「あなたの知らないWORLD(世界)」を起ち上げました。ぜひご笑覧ください。
