我が子は現在18歳なので、私の子育て歴も18年です。子育てしながらずっと大学で教鞭をとり、バイリンガルや言語習得の研究を続けて来ました。研究者として娘をモルモットのように使ってしまっているんじゃないかと心配したこともありました。
以前に有名な医学博士の息子さんが「お父さんの研究に付き合わされてたくさん採血された」と冗談で言っていましたが、娘も「お母さんの仕事のためにずいぶんデータを取られた」というかもしれません。
私がアメリカに移住して来た理由は大学院進学でしたが、大学院で何かを学びたかったからというよりは正規の「留学」をしたかったからでした。日本国内でコツコツ英語を勉強していた時、通訳学校にも通いました。たまたまご縁があって通訳や翻訳の仕事をさせていただいたのですが、いつも「何年 海外に住んでいたか」ばかり聞かれました。アメリカに来てからも最初の数年は「アメリカに住んで何年目ですか。」とよく聞かれました。今でもたま〜に滞在年数を聞かれますが、20年を超えたあたりからは子供の年齢や子供がアメリカ生まれかどうかを聞かれることの方が多くなりました。自分自身の経験を通して考えてみても、ただアメリカ(英語圏)に住んでいるだけでは、日本語と英語が同じように上達し、維持できるというものではないことがよくわかります。また大学院の頃から「バイリンガル」や「言語習得」に関して専門的に研究をしていて、漠然と「バイリンガル」は言語環境は大切だけれど、同じ環境下でもバイリンガルになるかどうかは、かなり本人の資質に掛かってくるということもわかってきました。
娘は言語習得が遅く、認知発達もゆっくりめだったと思います。現在18歳ですが、まだ伸び代があるというか、認知もピークには到達していない感があります。おそらくまだ身長も伸びていくんじゃないかと思います。そのためこれからさらに言語習得も進んでいくのだと思いますが、うまく両言語がバランスよく習得できている成功例だと思うようになりました。
その証拠というか実績として、先月受けたThe Examination for Japanese University Admission for International Students (EJU) の結果が物語っています。昨年末に日本語能力試験(JLPT)の最上級レベル(N1)にほぼ満点で合格し、今回のEJUでも日本語は平気点をはるかに上回り、筆記(小作文)や読解はほぼ満点で総合科目もかなりの高得点でした。総合科目に関していうと過去問をやる時間がほとんどなく今回は「下見」のつもりで受けたので、過去問や問題集をひと通りやれば確実に点数は伸びると思われます。
こんな問題集が日本では売られていたようで、Amazonでポチったのですが、日本の友人宅に届いたのが試験の3日前で本当の「一夜漬け」になってしまいました。
この夏は英語の共通試験(SAT)に集中するので、もし必要なら来年の6月にまた日本でEJUを受けるかもしれませんが、本人は今回の結果で十分満足しているようです。
来年の今頃、娘は志望大学に入れて引っ越しも終わっているのでしょうか。何よりもどちらの言語でも大学に入って困らない力がついているのは嬉しいです。
