少し前にも書きましたが、「親が子に教える」のと「学校のような形態で、大人が子供に教える」のは似ていて非なるものですが、同じように考えがちな人は多いです。幼稚園や小学校に若い独身の先生がいると、お母さんが「あの人に子供を任せて大丈夫かしら。」と言ったりするのは、自分の中に「私の方が経験豊富よ。」という気持ちがあるからだと思います。
私も大学院時代、バイリンガルの子供のリサーチをしていると、よく「子供がいないとわからないでしょう」と言われたりしました。
教員研修のワークショップでも「私はXX年も教えていますから...」とやたら年数の長さを自慢してくる人もいます。そういう先生は、自分の中に「私の方が経験豊富よ。」という気持ちがあるんだと思いますが、何十年も同じ教え方でまったく創意工夫をせずにいる人が多いです。
それが前に書いた「教え上手」と「習い上手」の記事につながるのですが、せっかくお金と時間をかけて、ワークショップや相談会に来ても「私の方が知っている」という態度だと新しい視点に目覚めないですよね。
日本の大学の先生や地域の日本語教育支援の指導者という方にも、自分の母語以外で子育てをした経験や、自分の子供が自分の母語(日本語)を理解できないという家庭環境をもつ人の実情をよく理解してもらえたら、もっと言語教育は発展性があると思います。
お互いが「自分の方がわかっている」という気持ちを捨てるといいんですけど、保護者や当事者の方に「私のほうが経験豊富よ」と言われると現場の先生は、なかなか言い返せなくて、いつしか「私はXX年 教えてるんですよ。」というようになってしまうんでしょうね。こういう状況下では常に『先輩格』のボスママやお局先生が君臨するという非常に閉鎖的な教育コミュニティができあがってしまうのが残念です。
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