「在外教育施設における教育の振興に関する法律」に対する私の考えを書いています。海外で子育てをしている方が参考にしてくだされば幸いです。
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今から10年くらい前に、私が勤務している大学には「継承日本語話者のための日本語クラス」がありました。それまで私は8回くらいこのクラスを担当しました。私にとっては専門分野であり、もっとも興味がある学生さんたちでした。その後の10年では継承日本語話者だけに特化したクラスはあったり、なかったりで、定期的にはオファーされなくなりました。

 

10年くらい前(正確には11年前)に「継承日本語話者のための日本語クラス」を取った学生さんは15名いて、ほとんどがいわゆる「日本語ペラペラの英語母語話者」でした。俗にいう「完璧なバイリンガル」だと言えます。
 
当時、大学1年〜4年の学生がクラスにいたので、年齢は18歳くらいから23歳くらいでした。日本と違い、アメリカの大学はかなり年配の学生もいるのですが、このクラスに限って言うと、ごく一般的に高校を卒業してそのまま4年制大学に進学してきた人ばかりでした。
 
15名中、約半数(7名)が卒業後、大学院か就職で日本に移住しましたが、10年後に、日本に残っているのは1人だけです。2014年の追跡調査の時点でアメリカにいた8名中3名は現在の職業が不明なため、もしかしたら今は日本にいるかもしれません。
 
この数字が何を表すかというと、この人たちは日本が求める人材ではなかったということです。日本が求める人材は、海外で英語を母語として習得し、日本語もよくでき、日本の企業や政府機関、あるいは日本のために貢献してくれる人です。そして重要なのは勤続してくれる人なのです。非常に小さいサンプルですが、この人たちを例にとって次にどうして日本人の親を持ち、海外で育った人が日本に定住しないのかを考えてみます。

 

 

 

 

 

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