昨日、やっと私が1章を担当した本が出版されたというお知らせをいただきました。

 

内容はロサンゼルス地域の言語事情についてで、私は日本語・日系人社会の章を担当し、多民族コミュニティであるロサンゼルス地域らしく、16言語コミュニティのことが書かれています。

 

この本の企画をいただいたのが2年前の夏でした。その年の暮れにはリサーチが終わり、私たちのパートは書き終わっていたのですが、その後コロナの影響や他の言語コミュニティが加わったこともあり、かなり時間が経ちました。

 

移民後の先住地での使用言語の維持、、、と書くとわかりにくいかもしれませんが、例えば日本人が大人になるまで日本で教育を受け、アメリカに移住したあとに日本語をどのように維持しているか、といったことが調査対象となったわけですが、ロサンゼルス地域の日本語と他の言語コミュニティは、かなり状況が異なるというのが私の見解です。このことについては、これから時々、ここにも書いていくつもりです。

 

日本語が母語の成人で、ロサンゼルスに住んでいる人は、女性が7割弱で男性が3割強です。これは国勢調査からのデータなので、短期滞在者や学生は国勢調査に参加していない可能性もあります。

 

ではなぜ女性が多いかというと、日本人女性とアメリカ人男性の組み合わせのカップルは日本人男性とアメリカ人女性の組み合わせのカップルよりはるかに多いからです。

こちらは日本領事館(外務省)のデータを引用したのですが、これも結婚に至り、国籍を変える手続きをした人の数から割り出しているので、日本に結婚届を出していない人もいるでしょうし、婚姻届を出さずに生活しているカップルまで把握しているわけではありません。

 

「国際結婚」はinternational marriageとかtransnational marriageと英語で訳されますが、言語使用や移民のコミュニティについて語る時、この表現は他言語ではあまり使われません。

 

例えばロサンゼルス内で中国語が母語の人と中国語がわからない英語母語話者が結婚したとします。この夫婦が結婚前に違う国籍であったか(つまり1人が中国籍で相手がアメリカ市民)はあまり大きい問題ではなく、話題にもなりません。国勢調査で「家庭内の言語」を「中国語と英語」としたら、この家庭は2人とも(ある程度)中国語がわかり、子供も中国語を話すのだろうとみなされます。もし中国語が母語であっても英語が話せれば、英語しかわからない家族とは当然、英語で話すでしょうから 家庭内の言語」は「英語」と回答することが多いそうです。

 

長くなってきたので、一度切りますが、この本のプロジェクトをしている時に、他の言語の研究者に「なんで国際結婚家庭とか国際結婚の子供という表現を使いたがるのか」と聞かれ、日本人と他の国からの移民はずいぶん考え方が違うのだということに気づきました。

 

 

 

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