昨日は久しぶりに私が最も尊敬するバイリンガル教育研究者 ジムカミンズ先生の講演をZOOMで聞きました。
彼の主張というか学説は20年以上前からずっとブレずに続いているのですが、今回は特に日本に移民した外国人家族の日本語習得にフォーカスしてお話ししていました。
経済格差は教育格差に直結していて、貧しい家庭の子供がいい教育を受けられず、さらに負の連鎖となって、経済格差を引き起こすことはよく言われていますが、アメリカやカナダで英語が母語でない移民が、英語での教育をしっかりと受けられないために学業で成功できない例をもとにお話ししていました。これは現在の日本に労働者として移民した家族の例と重なるところがあると思います。
それに対して、日本から(特に英語圏に)移民した家族の子供には当てはまらないことが多いというのが私の考えです。アメリカではちょうどカミンズ先生が活躍していた90年代後半までは、移民の子供が英語がわからず学校教育についていけないことを心配して、移民の子供の母語(主にスペイン語)で授業をしてくれる制度がありました。今でも英語がわかるようになるまでの間、暫定的に取り出し授業で英語を教えてくれるESLクラスは各地にあります。
ロサンゼルスのように移民が多い地区にはEL(English Learner)のためのクラスやサービスがあります。このELという言葉は以前はLES(Limited English Students)とLが先にきていたことがあるのですが、Limited(限界がある)という表現が差別的であるため、ELという呼び名に落ち着きました。
ロサンゼルス学校区(LAUSD)は全米で二番目に大きい学校区で、学校数も学生数も非常に多いです。移民家族の子供の数も全米1ですが、たいてい移民家族が多く住む地域には日本人家族は住んでいません(もちろんいないことはないですが)。LAUSDの中だとウェストLAと呼ばれる地域には日本人家族が多いです。ほかの日本人家族の多くはLAUSDではなく、トーランス学校区やその近隣、もしくはカルバーシティ、サンタモニカなどの独立学校区の地域に住んでいます。
現在、LAUSDは教員不足です。というのも先生は2部に分かれた生徒を教えると2倍の量働かなくてはいけないし、子供たちのソーシャルディスタンスを保つために1クラスの人数を減らしているので先生の数が多く必要になっています。
それでなくてもスペシャリストと呼ばれる音楽や体育の先生は外部から雇うので検査が受けられなかったり、今まで何校かを兼任していた先生は検疫の関係で掛け持ちができなくなったりしています。
そこで何が起きているかというと
ESLのクラスのほとんどをなくし、EL児童を普通学級に入れてしまう!
もちろん、アメリカに来てすぐサポートなしに英語ネイティブだらけのクラスに放り込まれてもなんとかなる子供はいます。特に低学年なら順応性も高いでしょう。
でもね〜、そこを切っちゃいけないと思うんですよね。
せっかくバイデン政権になって移民にも優しくなり、子供の権利が守られる規約が次々可決されているのに いくらコロナ禍で新規の移民が少ないからと言ってもね〜。
衛生面から図書の貸し出しを規制したり、図書館を閉鎖している学校もありますが、いろいろな面でコロナは子供の教育に影響を与えていますね。
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