一昨日、夫が2回目のコロナワクチンを接種してきて「頭が痛い〜。」「熱が出た〜。」と大騒ぎしているのを笑っていたら、なぜか私も昨日は熱が出てしまい、夕方から朝まで15時間ぐらい寝てしまいました。スッキリ熱もひいたのですが、なぜ私が発熱したのかよくわかりません。
それはさておき、日本語と英語のバイリンガルに必要なバイリンガル力(最後の字はカタカナの「カ」ではなく漢字の「力」(りょく)です)についての記事の第6回です。
第4回目の記事で、アメリカ生まれ育ちの新2世が、大学を卒業し「日本語・英語バイリンガル就職セミナー」で就活をすると、ほとんどの企業は特別枠として「新2世」を扱います。日本語と英語の両方が堪能で、日本とアメリカの両文化を理解している「新2世」は企業にとって「金の卵」「高度グローバル人材」と思われがちですが、両方を理解しているからこそ、ハードルが高くなり、各企業が求めている人材かどうかを見極められることになると書きました。
この状況をを、私を含め日本語と英語のバイリンガル話者を研究している人たちは「バイリンガル力」の3つめの資質として捉えています。
よく聞く日本語・英語バイリンガル話者の評価として
- どちらの言語もできるけど、どちらも中途半端
- 日本語(あるいは英語)ができるんだけど、日本(あるいは英語圏の)文化を全然理解していない
- 言葉だけできても社会で通用しないような人間じゃ使い物にならない
ということを言っている人に会ったことはありませんか。
私は、バイリンガル子育てをしているモノリンガルの親やバイリンガルの人が多くいる学校や職場にいる人や外国語を必要とする職場の人事担当の人などがこういう発言をしているのをよく聞きます。
実際、日本語と英語というかけ離れた言語を両方とも使いこなせるだけでもすごいことですよね。さらに日本で教育を受けアメリカの大学に留学して学位を取ったり、アメリカでずっと教育を受けていて大学の日本語の上級クラスで古文も含め日本の小説などを原語で読めるだけの力がある人はそれまでに相当の努力をしたとみなされるべきなのですが、できすぎるが故に期待も大きくなるのが世の常です。
そこで私たち大学教員は、日本語と英語のバイリンガルの学生が「日本語・英語バイリンガル就職セミナー」で就活をする時は、しっかりと自分の立ち位置を面接者にわかってもらうように指導します。
ふつう、アメリカの就職面接では自分がどれだけ素晴らしいかを売り込み、できないことでもできると盛って話すのが普通ですが、「日本語・英語バイリンガル就職セミナー」では、外国人として日本の企業で働くのか、日本人として働くのかによって期待される人間像が変わってくるので、どのように自分を見せるかが重要です。
二重人格とか多重人格になれ、ということではないのですが「グローバル文化の中で自分が求められている人材としてふるまえるか」が「バイリンガル力」の3つめの能力です。
語学力
文化・社会知識
適応力
この3つが備わっていないけど「言葉はできるけど、使えない奴」と言われてしまう可能性があります。
バイリンガルや帰国子女や新2世は使いにくいから採用したくない、という企業の人事担当者がいる以上「なぜ使いにくいと思われるのか。」をよく理解して、もしそういう世界で活躍したいと思うなら「自分が求められる人材になれる適応力」をひとつの能力として養わなくてはいけません。
これは通訳や翻訳の仕事でも同じで、私は自分より日本語も英語も上手な通訳者を数多く見てきましたが、私がそういう人たちよりもいいお仕事をいただけたのはこの「適応力」があったからではないかと思います。
私の若い頃の経験談を次回に書いてみます。