バイリンガル子育てとかバイリンガルに関する一般書やブログ記事では「幼い頃から二言語を習得すること」を否定的に書いているものはほとんどなく、みんな「バイリンガルって素晴らしい」と肯定的なことを書いています。
これは本当にいいことなのですが、こういうバイリンガル肯定記事の行き先が「だから生まれた時から英語を聞かせましょう。」とか「まずは英語のかけ流しから。」といった教材の宣伝だとちょっとどうかな〜と思ってしまいます。
もちろん、高額の教材は、教材作成にお金をかけることができるし、使用者が多くなればデータを集め分析することによって、より効果的な教材を作ることも可能でしょう。
私も以前、日本の大手言語学習教材会社から依頼を受け、推薦文を書いたことがありました。その時には、その会社が作成した教材を推薦するというより、早期英語学習に「音のインプットが大切だ」という内容のことを書きました。
私の娘は0歳から英語の保育園に通い、4歳くらいまでは日本語より英語のインプットがはるかに多かったです。娘が通った保育園ではDVDは一切見せていなかったので、娘は家に帰ってくるとDVDを見たがって時間を決めてやめさせようとすると大騒ぎしてたいへんでした。
当時、見ていたDVDはほとんどが日本語で、しまじろうやNHK Eテレのものでした。
保育園ではたくさんの音楽も聴いていました。先生もたくさん語りかけをしてくれました。
それでも娘の言語発達は非常に遅く、日本語でも英語でも意思疎通が取れるようになったのは4歳すぎでした。それまでは「嫌なら泣く、暴れる。うれしければ満面の笑顔を見せる、声を出して笑う。何かをしたければ、何も言わずに勝手にやる。」といった具合でした。
自分の子供がそういう状態だったので、私は幼い頃からの両言語のインプット、音楽のかけ流し、両言語での語りかけが、果たして子供の言語習得に役に立ったのか、さらにそれをしたから我が子はバイリンガルになれたとは決して断言できません。
ただ 自分以外の言語習得研究者が自分の子供のデータを使って書いている論文を数多く読んでいると、二言語同時習得がうまくいった事例では、2歳くらいまでの間に、親が意識的に両言語のバランスを取っていたことが多いようです。この「意識的」というところが重要で、家族が自宅では自分の母語を使うけれど、子供は別の言語が母語のナニー(ベビーシッター)に任せているというような場合には、2つの言語のバランスが同じくらいでもその子供は二言語同時習得する可能性は低くなります。
もし日本国内でお子さんが生まれた時から英語を習得させたい方がいらしたら「まずは自分用の自習教材を購入し、お子さんが昼寝をしている時に学習して、2歳くらいまではなるべく家で子供と一緒に過ごし、英語も一緒に聴いたり見たりしてみてはどうでしょう。」とアドバイスしたいです。
子供用の英語教材が悪いという意味でなく、もし高額の教材を購入するためにお子さんを預けて自分がパートに出るとか、それだけのお金をかけて効果がなかったら、と心配されたりするよりは、まずは自分に投資してみるのもいいんじゃないかと思います。
前にも書きましたが、PBS KidsはYouTubeで無料で見られるものも多く大人が見てもけっこう面白いものもあります。あとはCookingShowとか自分の好きなものを見ていても「音のインプット」にはなるので、特に子供用にこだわらなくてもいいのかな、と思ったりしています。
ランキングに参加しています。
クリックしてくださるとうれしいです。
