以前にアメリカ人に英検1級の問題をやってもらったら、逆ギレされたという記事を書きましたが、一般的には英語の試験問題は英語のネイティブスピーカーにとっては簡単で、英語運用能力と試験の成績には相関関係があると考えられています。
 
30年くらい前の英検の問題や入試問題には、発音やアクセントの問題があり、これはネイティブスピーカーでもわかりにくく正解しにくいものでした。
 
また英文和訳の問題では日本語ができないといくら英語を理解していても解けないので、そういう試験問題が多いと英語だけができる人には不利でした。
 
最近は、英語ネイティブスピーカーや日常的に英語を使用している人ができないような問題を入れない傾向があるので、TOEFLやTOEIC同様、入学試験問題も英語さえできれば高得点が取れるものが多くなってきました。
 
そこで、よく聞かれるのは日常的に英語を使用していて英語で教育を受けた帰国子女は、英語の試験勉強をしなくても受験で英語は高得点が取れるのかということです。
 
後日、実際の入試過去問を使って いくつかの例をご紹介しますが、「英語話者が試験勉強をしなくても、既存知識で正解できる問題は多いけれど、まったく試験勉強をしなくても高得点がとれるわけではない」ことを理解していただけたら、と思います。
 
また、最近は少し減ってきましたが、「6年から10年も英語を学習したのに、まったく英会話ができない。英語圏の人と互角に話し合いができない。」という日本の英語教育への批判をよく耳にします。
 
これは日本の英語教育が「会話」や「対話」に重点を置いていなかったからだと考えられてきましたが、教育方法というより評価方法(試験)の重点が会話力ではないので、日本の英語の試験で高得点が取れても会話力がない人がいるのは当然の結果と言えます。
 
ただ「6年から10年も英語を学習したのに、まったく英会話ができない。英語圏の人と互角に話し合いができない。」という人がすべて英会話ができるようになることを目的として学習していたわけではないので、目的を「会話ができること」にシフトした時に、どのくらいの速さで上達していくかについてそれまでの学習歴を加算することはしないほうがいいです。
 
私の母校の先生で、このSIDE by SIDEというESLの教科書の著書であるモリンスキー先生は、20年以上前に「ゲームをするように単純な方法で、英語を学んでいけるのは初級のうちだけ。しかし初級だけで十分 日常会話は成り立つ。だから単純な学習こそ楽しく長時間できるように組み立てれば、言語学習の基礎ができあがる」と言っていました。
 
ここで肝心なのが「楽しく長時間できる学習」の提示です。これについて次回、教育心理学で学んだことをもとにもう少し掘り下げてみます。

 

 

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