「日本の英語教育では何ができるようにするべきか」について書くためには、それぞれの年齢、到達目標、学習様式(学校教育なのか、塾なのか、英会話教室なのかなど)に分けてお話する必要があるのですが、そこに行きつくまでにあと1週間(6−7回)はかかりそうなので、「もっと具体的に、我が子は、うちの生徒はどうしたらいいかを教えて」という方は10日後くらいにもどってきていただけたらうれしいです。

ニコニコ

 

昨日書いた記事の流れから「アクティブに学習する」ことについてちょっと書きます。

現在、日本で現役の先生だったら「アクティブラーニング」という言葉は耳にタコができるくらい聞いているのはないでしょうか。

 

3年くらい前は「アクティブラーニング」という言葉を講演のタイトルに入れると教育学部の学生さんや現役の先生の食いつきがよかったのですが、今はもう飽きられているようです。

 

例えば外国語のクラスで、学生が話しているとアクティブに参加していて、先生の話を聞いている時はパッシブ(受動的)に参加していると考えられがちです。そこで学生に話させていれば、アクティブラーニングだと思ってしまう人もいるのですが、アクティブにアウトプットしていてもそこに「学び=ラーニング」がなければそれはただのアクティビティであって、アクティブラーニングではありません。

 

学び=ラーニングは、新しい情報が入って、脳が活性化される(情報を取り込もうといている)時、すでにある情報を発信して新たな気づきがあった時、に起きる現象のことです。

 

簡単な例でいうと 今までほとんど使われていなかった Lockdown (ロックダウン)という語彙をニュースなどで耳にして、意味を調べたり使い方(例文)を探したりするのはアクティブラーニングの一種です。また I like _____ という例文を習って、I like blue. I like dogs. I like eat. と自分の好きなことを言っていって、I like eating. と直され「あ、そうか。eatじゃなくてeatingか。」と気づくのは、セミアクティブラーニングというか偶発的なラーニングです。

 

「この単語は大事だから、覚えてね。」と言われて何らかの方法を使って記憶を定着させていくこと自体はラーニングではないのですが「どうやったら覚えられるかな。この単語はどうやって使うのかな。」と考えをめぐらせることはアクティブラーニングと言えます。
 
よく子供が自発的に あるいは能動的に何かをしていれば、それはアクティブラーニングだと勘違いしている先生や親御さんがいますが、そこに「学び」が起きるかもしれませんが、何も起きない可能性も非常に高いです。
 
 
アメリカの教育学では常に Meaningful activities (意味のある活動)を生徒にさせるようにと言われますが、このMeaningful(意味のある)という言葉も曲者です。あることをするのに意味があるかないかは、どんなに小さい子供でも自分で決定することで、外部の人間が「これをすることは(この子に)こんな意味がある」と決めつけられるものではありません。
同じように「これをやらせれば、子供はアクティブに活動して、こんな学びがあるはずだ」と教える側が考えてもそのような結果にならないこともよくあります。
 
こちらはオフィス家具などを扱っているKOKUYOという会社のページから借用している画像ですが、このように人が向き合って座っていれば「アクティブラーニング」だと考えている教育者の方も多いようです。
 
ちなみにアメリカの小学校ではこういう机といすの配置が非常に多く、みんなが前を向いて座っているスタイルはほとんどありません。アメリカ生まれ育ちの娘は、みんなが前を向いて座っている机の配置を「日本座り」と呼んでいます。この向き合っている机の配置は子供同士が話をするのにはいいと思うかもしれませんが、この配置のまま、従来の授業をする先生が多くて、子供は首が痛くなるし、変な姿勢で人の話を聞く癖がついてしまいます。
語学の授業はこういうスタイルの方がいいと考えられがちですが、どのように座るかではなく、どうすれば生徒一人一人がアクティブに学んでいく気になれるかをまずは考えてほしいと思います。
 

 

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