もうあまりにも昔すぎて、自分で勝手に記憶をすり替えているかもしれないけれど、前にも少し書いたように私の中学時代は、あまりにもドロドロとした女同士の戦いとか、そこから派生するいじめのようなものがたくさんあったような気がします。

 

それはおそらく日本の東京のはずれにある小さい町が自分の知る世界のすべてで、青春真っ只中の中学生は考えることと言ったら、自分の半径数メートルの中の人間関係だけで、よくも悪くも人間関係が濃かったからなのだと思います。

 

もう前後関係とかくわしいことは覚えていないのですが、私はひとりの女子に目の敵にされていました。その子は近所に住むN美ちゃんで、大柄でちょっと太めの子でした。小学校の時からけっこう意地悪をされたことがありましたが、中学のある時期、かなり辛辣なことを言われました。
 
中3の頃、本来なら受験勉強をしなくてはいけないのに、放課後遅くまで学校に残って、人の噂話や、恋愛話を何時間もしていたのを覚えています。今ならLINEとか携帯で友達と気軽に話せますが、当時は携帯すらなかったので、面と向かって話すしかなかったのです。そういう場合、たいていはその場にいない人の悪口になります。
だから悪口を言われるのがこわくて、ずっと一緒に行動していたのかもしれません。
 
ある日、N美ちゃんと含む何人かの女子が私を囲んで「今はS君とつきあっているけど、W君は遊びだったの? W君もその前のM君も結局、S君にやきもちやかせたいから付き合ったんでしょう。」と責めてきました。
「つき合っている」と言ったって、休み時間に手紙を交換したり、学校の帰りに一緒に自販機でジュースを飲むくらいの関係です。しかもM君は女子が「ね〜、M君がXX(私)のこと好きって言ってるよ〜。つきあっちゃいなよ。」と言われ、一回だけ一緒に帰っただけです。そしてW君というのは同じクラブの子で、夏休みにお祭りに一緒に行こうと誘われて行ったけどそれだけ。修学旅行の時、お守りを買ってくれたような記憶もあるけど、それがなんでだったかも覚えていません。
 
でも私は何も言い返せず、だまっていました。するとN美ちゃんがタバコを出して「根性焼きって知ってる?」と言いながら、私に火のついたタバコを近づけてきました。学校の女子トイレの中でのできごとです。
私は今でもあの時の恐怖をはっきりと覚えています。でも何がどうなったのかは覚えていないのですが、私は火傷を追わずにすみました。どうやってその場がおさまったのかはまったく覚えていないし、なんでN美ちゃんグループが私を責めてきたのかもわかりません。
ずっと後になって知ったのが、実は私の小学校時代からの親友(だと私は思っていた)N子ちゃんが中学時代、ずっとS君のことが好きで、大学に入ってから彼に告白したということです。N美ちゃんとN子ちゃんは家が近所で仲良しだったので、N子ちゃんが好きだったS君と私が仲よくしたのが許せなかったのかもしれません。
 
その頃の私がいた中学はとても荒れていたと思います。土地柄、暴走族の予備軍みたいな子もたくさんいたし、卒業式に教室の窓ガラスを割ったり、卒業後に学校のグラウンドにバイクで乗りつけてくる先輩がいたり、校舎のうらでヤキを入れるとか、そんなことばかりありました。そんなこともあって私は地元を離れたいという気持ちが強く、アメリカに移住したのかもしれません。
 
女子も平気で人を蹴ったり、馬事暴言を吐いたり、と今の娘の中学生活とはまったく違いました。
それでも驚くほど、みんなはケロッと仲直りして一緒に放課後おしゃべりしたり、昨日まで仲が良かった人同士がケンカしたりとハイテンポで人間関係がシフトしていたように思います。
 
人のせいにするわけではありませんが、私はこの中学に通ったせいで「女子が集まると他の人の悪口をいうのは当たり前」という固定観念ができあがってしまいました。
それもあって、どうも女子でグループを作るのがいまだに苦手です。
でもある意味、まだ単純だった中学時代にこういう女子間のドロドロの洗礼を受けてよかったと思います。
そしてずっと小柄でひ弱だった私は、他人に暴力をふるったこともないし、危ない橋を渡ろうともしませんでした。
私が中学の時に 今のようにネット上のイジメのような陰湿な方法があったら、私は全然ちがった立ち位置になっていたかしれません。

 

 

 

 

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