年末に日本に一時帰国して、娘と同学年のお子さんに会ったり、保護者の方とお話ししたりして、親子のコミュニケーションは千差万別だな〜とつくづく感じました。

 

アメリカ人だとか日本人という前に、本当にそれぞれの「親子関係」があると思います。今日は、私が数年前に会った日本人の中学生男子のことを書いてみます。

 

アメリカに住むアジア人の子は中学生ぐらいから、自分の外見に、劣等感を抱く子が少なからずいるようです。「背が低い」「スポーツで体格のいい他の人種の子に勝てない」「目が小さい」「体つきが幼い」などなど。そんな子達は髪の色を変えてみたり、必要以上にダイエットしたり筋トレをしたりすることもあります。髪を染めたりメイクをして学校に行っても、日本の学校のように厳しく指導されることは(カトリック系私立でもない限り)ほとんどないのですが、なんか残念だな〜と思う見た目になっちゃっている子もよく見かけます。

 

私がリサーチで会った ある中学生の男の子は、補習校では態度が悪く、日本語で話そうとせず、現地校だったら校長室に呼ばれて停学になるくらいの、悪い英語の言葉や差別的な表現の言葉を大声で発したり、先生にもひどい悪態をついたりしていました。

その男の子は、地元ではけっこうレベルの高いチャータースクール(チャータースクールの説明はこちら)の中学校に行っていて、学力も高い生徒でした。たまたまその中学校(現地校)に別の仕事で行った時、その男の子が ぽつんと一人でいたので声をかけると、ビックリした顔をして「何でここにいるの? 俺のことで来たの?」と日本語で聞いて来ました。私は彼がその学校にいることを知らなかったこと、全然違う用事で来たことを伝えました。 その後、なぜか彼のクラスを見学することになり(目的は彼の先生の評価をすることでしたが)、授業中の態度を見ていると まったくの別人で、気の弱そうなおとなしい男の子でした。教室の移動時間になると、いつも足早に一人で次の教室に去って行きました。廊下で他の子たちと戯れている様子はほとんど見られませんでした。

 

この生徒にとっては、日本語の補習校はストレス発散の場だったのかもしれません。アメリカ生まれで英語の方が得意な彼は、日本語での授業についていけなくても劣等感を持つことはなく、逆に「英語のスラング」を知っていて、アメリカ人の中学生のように話せる自分を出すことで、自分の存在意義を感じていたのかもしれません。

 

こんな時、私が補習校の教師だったら、彼のフラストレーションや成長過程の悩みなどを理解した上で、やはり「悪いことは悪い」と言います。そして、その子が補習校でやっていることは決して「カッコ良いことではない」と教えます。ただ「ここは日本語で学ぶ場だから、英語を話してはいけない」とか「他の子の迷惑になるから 静かにしろ」と言うのではなく、なぜそのような態度を取ることがいけないのか、なぜそれが本当に正しいと思うのなら場所を選ばずできないのか、を話し合います。

 

反抗期の生徒の中には、自分たちがやっていることを「親に言わないでくれ」と言う子もいます。親の中には子供が学校でどんな状態なのかをまったく知らない、知ろうとしない人もいます。また最近では「モンスターペアレンツ」を恐れて、先生側もよほどのことがないと親とコンタクトを取らなくなって来ました。

 

もし、自分の子供が反抗期になって、学校の様子や自分のことを話してくれなくなったら、「反抗期だから仕方がない」と片付けず、学校や周りの人に自分の子供の様子を聞いてみたり、よく観察してみるのもいいんじゃないかと思います。