愛しのコワモテ☆お殿 -6ページ目

父、旅立つ。

先日、私の父が他界しました。

しばらく闘病していたのだけど、徐々に悪くなり、息を引き取りました。

お姫が風邪をひいて1週間幼稚園を休んでいる最中、危篤の知らせが入り、その前も何度か危ないときがあったのを乗り越えてたし私は行くつもりがなかったのだけど、お殿が仕事を休んでお姫を看てくれ「お前は行った方がいい」と言ってくれました。

その時もなんとか持ち直して、頑張り抜いて、お姫が外に出られるようになった日が週末だったので、お殿が「俺も行く」と一度も見舞いに来たことのないお殿が父に会いに行ってくれました。

精一杯呼吸する父にそれぞれ声をかけ、私の声には少しだけ表情を変えて反応したのできっと声が届いたのだと思います。

病院を後にして10分も経たないうちに、また病院から電話があって呼び戻されました。
着いたときにはあれだけ大きく呼吸していた胸はまるで動かず静まり返っていました。

あー、最期はショックを与えないように見せずにひとりで旅立ったんだなって。
本当にお姫が治るのを待ってくれたんだね。

お姫は「じいちゃん」と呆然としていましたが、言い聞かせる十分な時間があったので、図書館とかでもそれらしい本を読み聞かせて理解していたと思います。

「ランドセル姿、じいちゃんに見せたい」と言ってくれたので一足早くランドセルも見せられました。
まだまだ父の意識がはっきりしていたときなのでとても喜んでいました。
私には悔いはありません。

その日は、お殿がいてくれたので、お姫は連れて帰ってもらえたので本当に助かりました。

母は家に帰り迎える準備をし、私は父に付き添いました。
看護師さんたちの方が涙目で「がんばりましたね」と声をかけてくれました。
命が抜けてしまった体だけど、なんの躊躇もなく触れて「頑張ってくれてありがとね」といつまでも見てられました。

そこからはシステム的に時が流れ、葬儀屋さんが迎えに来て、一緒に車に乗り込み、家に帰りました。

妹が葬儀屋と話を進めてくれました。

母は決して夫婦仲がよかった訳ではないと思うのだけど、最期の方は頬を両手でつつみ「お父さん、がんばってるね」と呼び掛ける姿を見て、私には計り知れないものがあるはあるんだろうなぁ…と、グッと来ました。
ペシペシ叩いて「しっかりしな!」とも言ってたけど(笑)

荒波を乗り越えてきた分、いろんな思いがあると思います。
「いなくなっちゃったな、もう電話しても出ないんだな」と言う母の姿は少し小さく見えました。

家に帰ってきた父に「お父さん、起きてよ」とドラマみたいな台詞を言う母。
切ないです。

強い人なのできっと大丈夫だろうけど。

私の誕生日を挟んで命日と葬儀が重ならなかったのも父の優しさなのだと思います。

葬儀のとき、お姫はお手紙と折り紙で天国行きの舟を折って納棺しました。
「ひいばあちゃんが乗ってるから迷子にならずにじいちゃんは天国に行けるよ」と言っていました。
きっと子供ながらには受け入れが難しいこともたくさんあったと思うけど、天国に送るための作業と張りきっていました。
命の勉強をさせてもらいました。

「ママのパパなのに悲しくないの?」と言われました。
本当は涙を流して悲しみを表現すべきだったのかもしれない、私のクールさがお姫に大切なことを教えられていないのかもしれない…とも思ったけど。

お殿にも「大丈夫なのか?」と聞かれたとき「泣きじゃくることとかは絶対ないと思う」と伝えたら「泣いてるから悲しんでるって訳じゃない」と言われてちょっと救われました。

私をこの世に送り出してくれてありがとう。
まだまだお母さんが天国に行かないよう見守ってください。
お父さんもその方がいいでしょ?(笑)
しばらくはお母さんの小言聞かないで安らかに過ごしてね。