昨日は、<オペラへの招待>モーツァルト作曲 『劇場支配人』 レオンカヴァッロ作曲 『道化師』(各原語上演・日本語字幕付)を観に、びわ湖ホールに行ってきました。

今まで、何度も書いていますが、この<オペラへの招待>シリーズは「びわ湖ホール声楽アンサンブルの現役メンバーとOB/OGのソロ登録メンバーが中心となって出演、“オペラ鑑賞が初めての方にもオペラ通の方にもお楽しみいただけるシリーズとPRされている、低価格で気楽に楽しめる公演です。

今回はモーツァルト作曲『劇場支配人』、レオンカヴァッロ作曲『道化師』の2本立て。Wキャストで23日から4日間の公演、昨日が大千穐楽でした。

 
先ず、『劇場支配人』ですが、モーツァルトが (フィガロの結婚)の作曲に取り掛かっている最中、ヨーゼフ2世が義弟のオランダ総督夫妻を離宮シェーンブルン宮殿でもてなすべく新作オペラを所望したことにより、「ドイツ語オペラ」の発注を受け、初演まで1か月半と時間もない中、一幕の「楽屋裏での『出演者勢の売り込み合戦』」を描いた作品を書いたとのこと。
構成は風変りで、序曲に続いて全10場のうち、第1場から第6場までは音楽が鳴らずお芝居で進行。 第7場から最終場までに4曲の歌が入るという偏ったもの。
歌う4役は、2人の女声歌手が担当するヘルツ夫人(S)とジルバークラング嬢(S)、男声歌手のムッシュー・フォーゲルザング(T)と喜劇役者ブフ(B)といった面々。出演者は10名ですが歌うのは4名のみです。
一方、『道化師』のほうは、1890年、レオンカヴァッロがマスカーニの一幕ものオペラ《カヴァレリア・ルスティカーナ》がローマで大成功したと聞き「マスカーニの作を自分の短いオペラと抱き合わせで上演して貰おう」と考え、三週間で台本を書き、音楽も付けた作品とのこと。
『カヴァレリア・ルスティカーナ』と『道化師』の2作に組み合わせがヴェリズモ・オペラの定番となっているそうです。
演出家の中村敬一さんによると、『劇場支配人』『道化師』共に何処までが現実でどこからが芝居なのかが絶妙にすり替えられている、虚実皮膜(現実と虚構の薄い皮一枚の背中合わせのドラマとの共通点があって組み合わせたとのことです。

 

キャスト 

【劇場支配人】

ヘルツ夫人:藤村江李奈*

ジルバークラング嬢:熊谷綾乃*

フォーゲルザング:奥本凱哉

ブフ:平欣史*

フランク:有ヶ谷友輝

アイラー:佐貫遥斗

プファイル夫人:小林由佳

クローネ夫人:山内由香

ヘルツ:五島真澄*

マドモアゼル・ルイーズ[踊り子] :德田あさひ

 

【道化師】

カニオ:谷口耕平*

ネッダ:山岸裕梨

トニオ:市川敏雅*

ペッペ:島影聖人*

シルヴィオ:芳賀拓郎

 

合唱:びわ湖ホール声楽アンサンブル

ソプラノ:黒田恵美*、小林由佳、山田結香子

アルト:岩石智華子、徳田あさひ、山内由香

テノール:有ヶ谷友輝、有本康人*、向井洋輔**

バス:五島真澄*、佐貫遥斗、林隆史*

 

**客演、*びわ湖ホール声楽アンサンブル・ソロ登録メンバー

 

スタッフ 

指揮:キンボー・イシイ
演出:中村敬一
管弦楽:日本センチュリー交響楽団

コンサートミストレス:松浦奈々

合唱指導・副指揮:大川修司

 

ホールのHPに掲載されているあらすじを以下に転載させて頂きます。

  あらすじ

《劇場支配人》

劇場支配人フランクは興行の許可を得て、いよいよ出演者のオーディションを行おうと喜劇役者のブフと話している。それを聞きつけて歌い手やパトロンたちの売り込み合戦が始まる。銀行家のアイラーが女優プファイル夫人を推薦、続いてクローネ夫人、ヘルツ夫婦、テノールのフォーゲルザング、ソプラノのジルバークラング嬢と次々売り込みに現れる。しかし「プリマ・ドンナは私」とお互い譲らないのでフォーゲルザング氏が仲裁に入り賑やかに三重唱が繰り広げられる。最後は芸術のために力を合わせましょうと大団円を迎える。

 

《道化師》

イタリア、シチリアの真夏の村を訪れたカニオの率いる芝居の一座。年の離れた若い妻のネッダにはこの村に情を通わせたシルヴィオがいる。道化のトニオは若いネッダに心寄せているが「アンタの醜さと同じに嫌いさ」と突き放される。そこにシルヴィオが逢い引きに現われるので腹いせにこっそりカニオを連れてくる。激昂して相手の名前を問いただすが芝居の本番が近づく。涙ながらに道化の支度をして舞台に上がるカニオは、劇中で芝居と現実の見境をなくし嫉妬に狂う。迫真の演技に観客は大喝采。最後にはカニオがナイフでネッダをそして客席のシルヴィオも刺し殺すと「喜劇は終わりました」と言い、幕が下りる。

 

先ず、《劇場支配人》のほうですが、冒頭に記載したように歌唱よりも語りが多く、ストーリーも単純で僕としては、もうひとつの印象でした。でも、ヘルツ夫人の藤村江李奈さん、ジルバークラング嬢の熊谷綾乃さん、フォーゲルザングの奥本凱哉くん、ブフの平欣史さんの歌唱を良かったですチョキ

語りだけの役どころのメンバーは可哀想ではないかと思いがちですが、上記の出演者を観ればわかるように、この方々は後半の《道化師》で合唱で出演と、バランスがとられていました。

 

後半の《道化師》も短く、こちらもストーリーはわかりやすいながらも、歌は聞かせどころが随所にありました。
Wキャストの別組では、福井敬さんが演じたカニオを谷口耕平くんが熱演グッ
ネッダ役の山岸裕梨さんも頑張っていましたルンルン
そして、時に秀逸だったのがトニオ役の市川敏雅くん!!
素晴らしい歌唱音譜でカーテンコールでもブラボーが一番多かったです拍手
そして、キンボー・イシイさんも熱い指揮でしたOK
 
開演14時、休憩25分を挟んで、終演16時40分。
平日だったため、大千穐楽とは言え、空席があり70%程度の入り。
びわ湖ホール声楽アンサンブル及び、ソロ登録メンバーの若い頑張りが伝わってくる公演でしたニコニコ
 
中ホール・ホワイエから臨む、この日の寒空の琵琶湖です。
 
以下、リハから終演までの関連Xのリンクです。