昨日は、選挙に行ってから、その足で、山中千尋トリオのコンサートを聴きに、びわ湖ホールに行ってきました。
マスクを外して飲食をしながら集団で音楽を聴くことに抵抗があり、全然、ジャズクラブに行かなくなっていたので、ジャズの生演奏を聴くのは、4月のシンフォニーホールでの小曽根真さんのSoloコンサート(★)以来になります。
下の写真のポスターに記載されているように、山中千尋さんはNYを拠点に活躍する日本を代表するジャズピアニスト。
好きなピアニストの一人なので、CDなど音源で聴くことがしばしばあります。
芸術監督の沼尻さんの桐朋学園大学の後輩ということもあり、ツアーでは、びわ湖ホールでの公演を入れてくれます。
前回の2018年11月(★)含め、僕は過去2回、ここで、演奏を聴かせて頂きました。今までは、800人収容の中ホールでの公演でしたが、今回は大ホールの1階2階1200席を使用。SD仕様の座席配置ではありませんが、若干の配慮ゆえのホール変更だったのかも知れません。
埋まり具合は50~60%くらいのように見えたのでほぼ中ホールが満席になるくらいの入りだったと思います。
今回は、東京で活躍する若手ベーシスト、ドラマーとの新トリオでのツアー。コロナ禍で、NYのメンバー帯同が困難なこともあってかとは思いますが、フレッシュな公演になることが期待されました。
出演
山中千尋(ピアノ)、山本裕之(ベース)、橋本現輝(ドラムス)
セットリスト
前半
1.Living without Friday
2.500 Miles High
3.Antonio's Joke
4.Cry Me A River
5.イパネマの娘
後半
6.Beverly
7.Take Five
8.リーベスリード~愛の悲しみ
9.Spain
アンコール
1.八木節
2.枯葉
3.Insight Foresight
4.So Long
ベースの山本さん、ドラムの橋本さんと共に、15時過ぎに、シルバーのドレスで山中さんが登場。
メンバー紹介と共に、昨年2020年はすべてのコンサートやライブが中止となっていたので、こうして、またホールで演奏できることを本当にありがたいと思うとの挨拶でスタートしました。
デビュー20周年とのことで、1曲目は澤野工房からリリースされたデビューアルバムのタイトル曲。
最初の曲から、全開の熱い演奏。弾き終わった後のMCで「アンコールみたいな演奏を最初からやってしまいました。」と言われるほど。
続いて、今年の2月に亡くなられたチック・コリアさんの.500 Miles High。美しい曲を、ここでは電子ピアノで演奏されました。
3曲目のAntonio's Jokeというオリジナル曲。アントニオは友人で、恋人に家を追い出され、山中さんのところにルームシェアさせてと転がり込んできたとのこと。で、共同生活して、すぐに何故、恋人に追い出されたのかわかったそうです。空気を読めない人らしく、一緒にいると、イラッとする、そんな気持ちを曲にしたとのこと。そして、あなたのことをイメージした曲だと教えたら、調子に乗って、鼻歌でハミングされ、それがまた音程を外しているのが、むかつくという面白いエピソードも披露されました。
.Cry Me A Riverは、スタンダードナンバーですが、この曲を弾くと、マネージャーの段取りのせいでよく泣かされたことを思い出すそう。でも、演奏は、そんな面白エピソードとは、全く異次元のしっとりとしたバラードになっていました。
前半最後は、イパネマの娘。ちょっと変わったいかにも山中さんらしいアレンジ。
後半のBeverlyという曲は、これもデビューアルバムの収録されているという曲。20年以上前に書かれたものですが、今、演奏されても美しいと思う曲でした。続いては、5/4拍子のスタンダード、TAKE5。これも面白いアレンジ。
リーベスリード~愛の悲しみは、山中さん得意のクラシックのジャズアレンジ。子供の時に、妹さんと地元の知り合いの結婚式で演奏したのが思い出で、どちらかが間違えて、お互いに相手が間違ったと喧嘩になり、演奏は完全にSTOPしたそうです。結婚式の余興なんで、出席者が注目しているわけでもなくその時は事なきを得たそうですが、後日、母に呼ばれ、喧嘩して演奏を中止した結婚式の新郎新婦は離婚したと伝えられたそうです。もちろん、離婚と演奏中止とは関係ないことですが、印象に残っているというエピソードでした。
アンコール前、最後の曲は再び、チックさんの曲で、名曲中の名曲スペイン!チックさんの曲を演奏されるときは、あまり独自のアドリブを前面に出さず、原曲の良さを引き出されていたように思います。
セットリストを事前に作るのも苦手とのことで、次、何をやるかは気分で決めたいけど、日本の公演では照明の都合とかもあるから教えて欲しいと言われるそうです。でも、結局、作らなかったので、今、考えながら決めています、とのことでしたが、曲に合わせて照明がちゃんと変わっていたので、本当のところはわかりません。
アンコールの1曲目は、いつものようにお決まりの八木節。エキサイティングな演奏。
一旦、舞台袖に入って、再登場すると、山中さんはベースを持つサプライズ。ベースの山本さんがピアノと入れ替わっての枯葉!
フレットのない大きなベースをちゃんと弾かれるのが凄いと思いました。「練習やりすぎで、指にマメができて、本職のピアノが弾きにくかった、そのせいで、今日は、お客様が私のソロに対する反応が鈍かったのかなって思ってます。」なんて言われたけど、そんなことは全く無かった。確かに客席から、ソロ廻しに対する拍手が疎らにしかでない傾向がありましたが、これは客席側の慣れの問題だったのではと思います。
ベース演奏の枯葉で終わる訳にはいかないということで、更に続けてアンコールを2曲。
最後の曲、So Longは、なんと、小学生の時に作った曲とのこと。こんな曲を子供のころから作曲していたとはと驚きながら、終演となりました。上の画像のポスターの上に掲示されている紙面には17時終演予定となっていましたが、実際は17時35分までタップリ演奏を堪能させてもらいました。
おまけ
開演前のホワイエからのぞむ琵琶湖。爽やかに晴れていました!
