(『虎に翼』第43話の内容を含みます
ご注意ください)
お父さんのいまわの際の懺悔の数々。
家族が一気にドン引きしてしまうほどの
情けない告白のオンパレードと
「こんなお父さんでごめん ごめんな」と
何度も娘に頭を下げる姿が、
嫌な声で 謝るのは いつもパパ
まるっきりモン・パパの歌詞みたい
と思いました。
第一週の結婚披露宴で
寅子が怒りを込めて熱唱して以来
この物語の第二のテーマソングのようになっている『モン・パパ』
初めて聴いたときから
歌詞の内容が猪爪夫妻っぽい夫婦像だなと
感じてはいましたが、
「はるさんが怖くて 残業って嘘ついて 飲みに行ったりしたこともある」
「うちの家族は女が強いから 直道とこっそり寿司を食いに行ってごめん」
「直道が死んだあと 闇市でこっそり一人で酒を買って飲んで…」
うちのパパ 毎晩遅い
の内訳ってこんななんだろうなと
妙に合点が行ってしまいました。
「俺がもっともっとしっかりした男だったら」
とお父さんは最後に嘆いていた、
つまりもしかしたら 女が強い猪爪家 は
お父さんの理想の家族像ではなかった?
と知るのは少なからずショックでした。
『モン・パパ』のような恐妻家ポジションを
てっきりお父さんは楽しんでいるものとばかり思っていただけに
ここへ来てそりゃないよお父さん…と
正直さびしく感じましたが、
しかしもしお父さんが
いわゆる「しっかりした」父親だったら
寅ちゃんのようにのびのびとした女の子は育っていなかったでしょうし
お嫁に来た花江ちゃんが
義理の両親に対して堂々と正しく意見を言えるようにはならなかったでしょうし
そもそも
美しい仲居のはるさんに一目惚れしたとて
家柄の違いなど考えた末
結婚にまで至らなかったのでは?
裁判長、いかがでしょう…じゃなくて。
猪爪直言さんが
『モン・パパ』の詞を地で行くような
お父さんだったからこそ
最高の妻と娘とお嫁さんに恵まれて
こんな穏やかな臨終を迎えているのですよ!
とお父さんに強く訴えたい…いや、
お父さん
その幸せは充分わかっていたはずで
だから言うだけ言ったら
「スッキリした顔しちゃ」えたのでしょう。
(まさに 直言 という名の面目躍如?)
それでも
それこそ周囲をドン引きさせるような
ないものねだりの不満を抱えて
最期までうじうじし続ける、
その いさぎよくなさ に
不気味なリアリティを感じて
視聴後やたら考え込んでしまいました←暇か
(場面としてはコミカルだったのに)
ずーっと考えてたら
次のお話観終わってました。
あぁもったいない
お昼もういちどじっくり観よう←暇か(再)
もひとつ、これだけは言いたい:
花江ちゃんの
「今する話それじゃないです」の
鮮やかなリフレインに心底唸りました。
はるさんに対しても直言さんに対しても
よくぞ言ってくれた!