おぼろ月夜
菜の花畠に 入日薄れ
見わたす山の端 霞ふかし
春風そよふく 空を見れば
夕月かかりて におい淡し
里わの火影も 森の色も
田中の小路を たどる人も
蛙のなく音も 鐘のおとも
さながら霞める おぼろ月夜
明るく強く潔くまっすぐに立つ
菜の花のような心根のあなた
夕日のように姿を隠そうとしたって
溢れ出る光の霞が優しく包み込む
あなたの友情は春風の温かさ
微かな香りだけ残して
友の登場する舞台を整える
青い夜空にぽつんと浮かぶ
孤独で高貴な淡い月のようなあなた
気がつけば 明かりも陰影も
ひとの日常的な挙動も
自然のものも人工物もすべて
あなたの描き出す色に染め上げられ
見る者の心を捕らえて離さない
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物語の中の美しい姫が謡っていました
「朧月夜に似るものぞなき」
菜の花畠と朧月の織りなす風景は
比べようもなく最高ってことかなと。