母トミコのおしえ | 悪あがき女製作所

悪あがき女製作所

-日日是好日をモットーに生きる女の戯言-
ラヴ☆蒲田


*


はい、母トミコのお話です。

でもいつものはちゃめちゃなお話ではなくて、真面目なお話です。


▼いつものはちゃめちゃなお話、過去記事はコチラから

http://hama-sush-jp.pro/kimimatsu/entry-10084660751.html



今日、昔の職場の人からメールをもらいふとこのことを思い出した。

さほど仲良くも無く、忘年会など会社の行事以外で飲んだことすらない人だ。


------------------------------



母トミコが某私鉄沿線で小さな、カウンターわずか8席のお店をやっていた時の出来事だ。


その日わたしはトミコに呼び出され、夕飯とあわよくばお客さんからのタクシー代と言う名のおこずかいを期待してお店に行った。

夕飯をたらふく食べさせてもらうかわりに、買い物やあれこれトミコの命令に従った。

それはたしかタバコを買って来いと言われて出かけ、帰ってきたところ

普段はおとなしいのに、酔うとカラミぐせがあるお客さんが、別のお客さんと何か言い合いをしていた。

カラミ酒のおっちゃんが放った一言

『そんな仕事よー、俺だったらやってらんねーよ!』


それまで2人の言い合いに何も口を挟まなかったトミコは、急にカラミ酒おっちゃんを睨みつけるとこう言った。



『そんな、なんていわれる仕事はこの世の中にはないんだよ!

バカにしていい仕事なんてありゃしないよ!

ちゃんとその仕事をやり遂げた人はどんな仕事も、そんなやこんなやあんななんて言わないよ!

だいたいそんな風にいうやつは、やり遂げてないやつなんだよ。

中途半端なくせに口ばっかし達者で、てめえが思ってるほど出来てやしないんだよ。』



さすがにカラミ酒おっちゃんはおとなしくなった。



お客さんがひけるとトミコはこんな風に言っていた。

『お茶くみしたくてこの会社に入ったんじゃありません、

そんな風にいうOLはやらせてみりゃ、お茶もきちんといれられない、お茶の出し方もわからない、

そんなやつばっかりなんだよ。

女ばっかりじゃないよ、男だって「そんな仕事僕がやるんですか?」なんて言うやつは

やつが「そんな」って言う仕事だってまともに出来やしないんだ。

出来ていると思っているのは自分だけだ。

自分には無理だとかいうのもダメだけど、1をやり終えずに5をやらせろって言われたって

そりゃ無理な話さ。単に5がやりたいだけなんだよ。

こんな会社じゃなくてって、じゃあ何が出来るんだよ。

何もないやつに金を払うほどお人よしもバカもいないだろうよ。

仮にいたとしたら、そんなやつが上にいる会社はあぶないよ』



その時、ちょうど新卒で入った会社を辞め

フリーで商品企画の仕事をはじめようとしていたわたしには耳の痛い部分もあった。



元同僚からのメール

『こんな安月給でこんなくだらない仕事、長くやるもんじゃないわ。

もっとふさわしい会社がきっとあると思うから、ボーナスもらったら辞めるの。

どこかいいとこあったら紹介よろしくね!』



母トミコの言葉を思い出しながら


『ちょっと思いあたらないなぁ。ごめんね。』


短い返信をしたのだった。


悪あがき女製作所