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真行寺君枝

 

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9月9日(金曜日)より

9月25日(日曜日)まで

無料相談終了しました

 

次回をお待ちください

 

 

 

 

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ソクラテスの魂

 

 

おはようございますピンク薔薇


ゴールデンウィーク最終日ですねピンク薔薇



『饗宴』も最終日

どうぞよろしくお願いしますピンク薔薇


ここまで

お付き合いくださいましたことに

心より感謝申し上げますピンク薔薇


あなたの気高いお志に感謝しますピンク薔薇




赤薔薇ピンク薔薇赤薔薇

 



それでは

さっそく始めさせていただきますね





ディオティマの愛の奥義

それは

不死のものとなり得る

美のイデア、

その探究にあったのでした。



 

「饗宴」アンゼルム・フォイエルバッハ
「饗宴」アンゼルム・フォイエルバッハ 
シュタートリヒェ・クンストハレ美術館



ソクラテスが語り終えたとき



酩酊したアルキビアデスが

飛び込んできたのでした。



そして今度はアルキビアデスが、

 

エロースではなく、

 

ソクラテス讃美をはじめるのです。

 

 


 

「ディオニュソス とシレノス」  BC30年  大英博物館

「ディオニュソス とシレノス」

BC30年  大英博物館

 

 

 


ソクラテス、あなたは

 

この上なく

彫刻屋の店頭に置かれている、


ディオニュソスの従者

シレノス

(或いはサテュロス、マルシュアス)の

 

像に似ているが、





「ディオニュソスと従者」  BC6世紀ルーブル美術館

「ディオニュソスと従者」

BC6世紀  ルーブル美術館
 

 

 

それは

工芸家が工夫したもので両方に開くと

内部に神の像が現れるのだが、

 

 

それは容姿の点だけでなく

 

 

 

わたしのヒーローソクラテス様は

 

チビデブハゲブタ鼻、

 

歩く姿はバタバタとアヒルのよう

 

とさえ言われたのですが、

 

ヒエ〜シエ〜ですが、

 

一度でも言葉を交わした者は

 

魂を鷲掴みにされるほどに

 

魅了されたと伝えられています。

 

 

 

ソクラテス像

「ソクラテス」リュシッポス  BC4世紀
そのコピー グリプトテク美術館

 


 

 

ディオニュソスの従者らは

 

笛の吹奏で人々を魅了した。



「ディオニュソスの行列」BC355年

メトロポリタン美術館

 

 

 

 

ソクラテスの場合は、楽器を使わずに

裸の言葉で

聞く者を驚嘆させ、魅入らせてしまう。




マルシュアス 紀元前2世紀 タジキスタン国立古代博物館

「マルシュアス」BC2世紀

タジキスタン国立古代博物館

 

 

 


この人の話によって

ぼくがどんな目にあってきたか、

そして今もなおあっているか、

誓いを立てて語ろう。



この人の話を聞くごとに

ぼくの心臓は激しく動悸を打ち

 

涙は流れる

 


心がかき乱され


まるで奴隷の状態になったとばかりに


それに苛立つ

 



ここにいるマルシュアスは


今のぼくの有様では

 

生きる価値もないと思う気持ちに

 

させられることが度々だった。

 



欠けるところが多い身でありながら、


自分を蔑ろにして国事をなしていると。

 



だからぼくは耳を塞いで逃げてゆく。


ぼくはこの人だけには、


恥ずかしいという気持ちになるのだ。

 



かといって、この人から離れると、


大衆が与える名誉に負けてしまう。



いったん始めたからには


この人のもっている力がどんなに


驚くべきものか、はっきりさせよう。



ソクラテスは


美しい人たちと恋に陥り易く


いつも彼らのことで一生懸命になり


夢中になっている。

 



この人はシレノスのような


外皮をまとっている。

 

 

 

「シレノスの衣装を着た俳優」  BC4世紀のコピー(1~2世紀頃)  アルテス博物館
「シレノスの衣装を着た俳優」

BC4世紀のコピー(1~2世紀頃)

アルテス博物館



ところが内部において、


それが開かれたときに


どれほど思慮に満ち満ちているか。



いいか、この人にとっては、

 


誰かが美しいかどうかなど


ぜんぜん問題にならず、

 


そのようなことを軽蔑しているとは、

 


誰一人、思ってもみないだろう。

 

 


また誰が金持ちとか、あるいはそうした


世間からもてはやされる名誉なものを

 


ほかに何か持っているかとか、

 


そういうことについても同様である。

 



そして


それらはすべて何の価値もないと、


考えているのだ。

 

 


一生を通じて人々に対して


空とぼけ、ふざけ通しているのだ。





しかし、この人が真面目になり


そしてその扉が開かれるとき、

 


その内部の神像を誰か見たものが

 

あるかどうか、ぼくは知らない。

 

 

 

 

だがぼくは、


以前見たことがあるのだ。

 



そしてそれらの像が非常に神々しく、

 


金色燦然として、世にも美しく、

 


讃嘆すべきものに見えたので、

 



ソクラテスの命じることは


何でもしなければならない、


というふうに思われた。

 

 



この人がぼくの青春の美しさに


本気で熱中していると考えたとき、


素晴らしい幸運だと考えた。

 

 


なぜならソクラテスの意を迎えたら、


彼の知っていることは


何でも聞けると思ったからだ。

 

 



それで何度も策を練り二人だけで


一夜を過ごす機会を無理やり作った。




そして、自分の外套をソクラテスにかけ



ソクラテスの擦り切れた外套の下に潜り

 


真に神のごとき驚歎すべき人に


両手をまいてその夜を寝て明かした。




一緒に寝て一夜を明かしたが、

 


それは父や兄と寝た場合と同様、


何の変わったこともなく


翌朝起きたのだ。





さらにその後

ともども出征が起こり

戦友として食事を共にしたときのこと、



出陣のさなかよくあるように

 

食糧を欠くことを余儀なくされたとき

 

 


辛抱強さにおいてずばぬけ、


また反対に大ご馳走があるとき、


この人だけがそれを心ゆくまで堪能し、



飲むことにおいても、


欲しくなくても強いられれば、


いつも誰より強かった。

 


そして誰も

 

ソクラテスが酔っ払っているのを

 

見た者はいない。




さらには、

 


凄まじい冬の寒さに耐える強さに驚いた


氷の上を裸足で易々と歩いたのだ。

 



また出征中のあるときには、

 


ソクラテスは思索に思いを集中して、


早朝から同じところに立ち続けていた。

 

 


昼になり、夕方になり、一晩中立ち続け


暁が訪れ太陽が登るまで立っていた。

 


それから太陽に向かって祈りを捧げ、


去って行った。

 

 

 

 

 

また将軍連が

 

ぼくに褒賞をくれる契機となった戦闘の

とき

 

味方の中で

 


傷ついたぼくを助け救ってくれたのは、


ソクラテスだけだった。

 

 

 

アルキビアデスを助けるソクラテスの絵




将軍たちがぼくの家柄などを考慮して


褒賞を与えようとしたときも、


熱心にそれを手にするのを、


ぼくであることを望んだのだ。

 



また軍が退却を余儀なくした折の


立派な自若の態度など



いかなる英雄をもってしても


彼になぞらえることはできない。

 



風変わりな点で古今の人たちの中から


探しても見つけ出すことはできない。

 



つまり人間ではなく、シレノスや


サテュロスになぞらえない限りは。

 

 

 

 


「サテュロスの家族」

アルブレヒト・デューラー  1505年

ナショナルギャラリーオブアート

 

ルネサンス期に、サテュロスは

家庭のシーンに登場し始めました。

 

 


誰かがソクラテスの話を聞いてみよう


という気になったら、その者には


笑止千万なものと思われるだろう。

 



そういう語句を外皮にまとっているのだ


人を愚弄するサテュロスやマルシュアス


の毛皮といったものをね。

 

 

 

「マルシュアスとアポロンの競争」紀元前3世紀 ルーヴル美術館

「マルシュアスとアポロンの競争」

紀元前3世紀 ルーヴル美術館

 

 

 


「木にぶら下がっているマルシュアス

アポロンに皮をむかれる」

オリジナルのコピー(AD1世紀~2世紀)

ルーブル美術館




なぜなら

 

その話は

 

靴屋、なめし革屋、鍛冶屋、荷驢馬の話

 

 

そして

 

いつも同じと思われ、あざ笑われる。

 

 



ところがたまたま

 

その扉が開かれるのを誰かが見かけて、

 

その中に入り込むなら

 

 

 


まず第一に、世にある言論のうちでただ


彼のだけが内に知性をもっていることに


気づくだろう。

 

 

 

 

ついで、


それがこの上なく神々しい言論であり、


徳の神像を最も多くその体内にもち、

 

 

 


理想的な人間になろうとする者が

 

探求するにふさわしい全体に


わたっていることに気づくだろう。

 

 



ソクラテスは多くの人たちを騙して、


自分が恋する側の者である


振りをしているのだ。




 

ソクラテス讃美を

 

アルキビアデスはこう語り終えたとき

 

 

また新たな酩酊のものが押し寄せて

 

混乱のうちに

 

 

饗宴・シュンポシオンの飲み会は

 

終わるともなく続いたのでした。

 

 

そうして

 

 

ソクラテスは朝になると

 

 

いつものようにアポロン神殿や

 

体育館をもつアテナイ東部の

 

リュケイオンに行き、

 

その日の残りをいつものように過ごし、

 

夕方に家に帰り休んだということです。

 

 


「シレノス」2世紀 ルーブル美術館
「シレノス」2世紀 ルーブル美術館
 




いかがでしたでしょうか。

 

 

 

一週間にわたり

 

長くお付き合いくださいましたことに

 

心から感謝します。

 

 

 

あなたに

 

ソクラテスという人物の素顔を

 

お伝えできたでしょうか。

 

 

 

一つのきっかけとなって

 

なんらかの形で役立つことがあれば

 

本当に嬉しく、幸せに思います。

 

 

 

 

また別の機会に

 

 

ソクラテスの正義について

 

お話をさせていただきたいですし、

 

 

人生の年譜も追いたいと思います。

 

 

 

ソクラテスの生きた古代ギリシアは

 

ご承知の通り、現在に続く

 

文化文明の基盤を創造した時代でした。

 

 

 

しかしそれは

 

 

戦争に次ぐ戦争での勝国として

 

 

 

地中海世界の覇者となって君臨した

 

強国に出現した体制でした。

 

 

 

 

哲学も古代ギリシアで誕生しましたが

 

哲学は

 

ソクラテス以前は、

 

 

宇宙と自然の成り立ちを探求する、

 

今で言えば科学の分野の学問でした。

 

 

 

ソクラテスの知の探究も、初めは、

 

そうしたところから出発しました。

 

 

 

 

「シレノスと子ディオニュソス」  彫刻家リュシッポス(BC4世紀)  コピー(AD3世紀) バチカン美術館

「シレノスと子ディオニュソス」

彫刻家リュシッポス(BC4世紀)

コピー(AD3世紀) バチカン美術館

 

 

 

 

わたしは以前、あるクラブの勉強会で

 

ソクラテスを語ったとき、

 

 

最後に参加者の皆さんに

 

感想を伺いました。

 

 

そのお一人がおっしゃったことで

 

はたと気付かされた思い出があります。

 

 

 

ソクラテスは

 

武勇によって初めて世に知られ

 

 

それまでギリシア世界は

 

彼を知りませんでした。

 

 

 

それで、出席者の方は仰ったのは、

 

 

ソクラテスは多く敵を殺めただろう

 

 

それは鋭い観察でした。

 

 

鑑みれば仰るとおりです。

 

 

 

そこで戦争がどれだけ悲惨なものか

 

ソクラテスは生き地獄を

 

まざまざと見ることになったのですね。

 

 

 

 

そうして

 

ソクラテスの哲学は、人間探究へと

 

 

哲学というものを根本から変化させ

 

 

真理を認識する学問形成へ

 

 

導いたのですね。

 

 

 

ソクラテス哲学を一言でいえば

 

神・善・美

 

 

それを追求することです。

 

 

そしてそれは徳、道徳の哲学です。

 

 

 

 

今回はプラトンのことを話す余裕が

 

ありませんでしたが、

 

 

 

わたしたちが知るソクラテス像は

 

それはプラトンによっているのであって

 

 

どこまでがソクラテスで

 

どこからがプラトンか、

 

識別するのはほとんど不可能なのです。

 

 

 

 

この辺でもう終えることに

 

いたしましょう

 

ありがとうございました。



ゴールデンウィーク最終日

 

 

あなたにとって

善い日となりますように赤薔薇




資料
プラトン全集5から『饗宴』

岩波書店

 



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真行寺君枝

 

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主宰   

真行寺君枝

 

 

女性の美しさは

その人の魂の真の美しさ

愛情のこもったケア、情熱によって

時とともに増していくもの

 

ー オードリー・ヘップバーン ー