このあいだ読んだ原田マハさんの小説。
松方コレクションで知られる松方幸次郎と
彼に関わった人たちが
日本の未来を思い
全力で絵画に人生を捧げたお話。
『美しき愚かものたちのタブロー』読んで!!ぜひ!!!
松方氏の願いは彼の没後に叶えられました。
1959年、日本で初めて
西洋絵画を展示する
本格的な美術館が建てられたのです。
それが上野の国立西洋美術館。
設計は、ル・コルビュジエ。
小説を読み終えたら
松方氏の願いの込められた美術館を
じっくり味わいたくなり、
行ってきました。
興味のある特別展を見るために
何度か訪れたことはあったけれど、
松方氏のことも美術館の由来も
私は何も知りませんでした。
今回はとにかく
建物自体を味わいながら
常設展をゆっくり鑑賞することに。
常設展とはつまり
松方氏が集めた松方コレクションです。
この建物は
上野のほかの美術館と比べると
古めかしくて
年季が入っています。
それを今までは
ボロっとしてるなぁくらいにしか
思っていなかった。
その年月の重みを何もわかっていなかった。
新しいほうがいいに決まってる、
きれいなほうがいいに決まってる、
そんな単純な思考回路しかなかった。
背景に目を向ける感性がなかった。
今回はじめて
そこに思いを馳せてみました。
ル・コルビュジエの設計した空間と
そこに込められた意図。
松方氏がどうしても実現したかった美術館。
その意志をついで
ついにやり遂げた人たち。
どれだけの熱意と努力が合わさって
この美術館が生まれたのか。
それが当時の日本人に
どれほどの感動を与えたのか。
世界の日本を見る目を
どれほど変えてくれたのか。
休日なこともあってか
美術館はにぎわっていて
たくさんの人が熱心に絵画を見ていました。
ヨーロッパにあったこの貴重な絵画たちを
購入してこの国まで運ぶこと。
そこにどれほどの資金と審美眼と交渉が
必要だったろう。
私が今、当たり前のように見ている絵は
本当なら一生見ることの叶わないものだった。
それを可能にしてくれた人たちがいた。
なんて恵まれた環境に生きているんだろう。
松方氏が願っていたような国に
今の日本はなっているだろうか。
誰もが簡単に遠い国の芸術に触れて
感性を磨くことのできる時代。
芸術を愛するということは
世界が平和であるということ。
それができる豊かさが国にあるということ。
先人たちが夢見て
人生をかけてつくってくれた未来を
今、私は生きている。
それを私は十分に味わえているだろうか。
もっともっと幸せになれる。
今の毎日にしっかりと目を向けるだけで
あらゆるところに
豊かさを見つけることができる。
たくさんの人たちの上に築かれたこの世の中を
この国の平和を
しっかりと味わって
そして未来につなげていこうと思います。
そして私は
常設展というものをナメていました。
ものすごい点数で
全然見きれなかった🤣
また来よう。
何度でも来よう。
それができる豊かさを与えられているのだから。

