今日もこのブログに来てくださり
ありがとうございます。
四柱推命の占い師、
加賀一葉です。
 
 
 
 
本当にすごいものに出会ったときって
声一つ発することができないし
指一本動かすことができない。

そういう体験をしました。


先日、ふと気になって読んだ本。


シシリー・メアリー・バーカー作・絵
『白鳥とくらした子』
(原題:"THE LORD OF THE RUSHIE RIVER")
 
 
 

絵の雰囲気を味わいたくて読んだけれど
物語の方に衝撃を受けました。

といっても
別にびっくりするようなお話ではありません。

何も持たない小さな女の子が
川辺で白鳥たちに守られながら
父親が帰ってくるまでの数か月を過ごす物語。

冷静に考えるとかなり過酷なんだけど
不思議な力に守られているから
ただ平和で幸せな日々にも思える
よくある昔の童話って感じ。


この主人公の女の子、スーザンの姿が
とてつもなく気高く美しいのです。

どんな環境においても
人としての誇りと正義を忘れない。


ただしいことはただしくて、
まちがっていることはまちがっているの。



どんなにつらくても
卑怯なこともずるいこともしない。
いつだって正々堂々と生きている。

それは、彼女の父親も同じ。

物語の最後、
気高く優しい親子の姿を見ていると
自分の心が洗われていくような気がします。

過去の罪はすべて水に流して
自分にひどいことをした相手を許し
尽くしさえする。

とてもキリスト教的だなと思うし、
その信念の強さも感じる。

スーザンは父親を心から信じているし
父親も、離れていても
スーザンのことをいつも思っている。

当然のようにある父と子の絆も
私にはとても神聖なものに思えて
涙が出そうになります。

それは、私が知らないものだから。




最後まで読み終わった後、
しばらくぼーっとしていました。

何もできなかった、本当に。

体を動かすことができなかった。
動かしてはいけない気がした。

今、この体中にめぐっている何かを
しっかりと味わわなければいけない。

今を逃してはいけない。

焦って言葉にしてはいけない。

そんな気がした。


それで、何を考えるでもなく
物語の世界に居続けました。



衝撃的な物語ではありません。
何か新しいことがわかったわけでもないし、
役立つことを知ったわけでもないし、
心が晴れやかになったわけでもない。

ただ、頭の動きが完全に止まった。


その間、
静かに、静かに、
この物語が私の体の奥の奥の方まで
沁みこんでいったのかもしれません。

静かに。

何が起こったのかもわからないように。

何も変わってはいないのかもしれないけれど。

素晴らしい本でした。
出会えてよかったな、と思いました。


この人の描く絵がものすごく好きで
いつまでも眺めていたくて
それからも何度も本をめくっています。

 
そして、作者について
とても興味が沸いてきました。
 
続く!