こんにちは。
東京・奥沢で夫婦で雑貨店をやっている河野です。
今日はムジパト番外編。
僕たち夫婦の本業「カタカナ」の仕事で続けている、「さがしモノの旅」のお話です。


全国を巡り、
心から紹介したいと思える作り手を探す旅。


今回は、
神話の里・宮崎県高千穂へ行ってきました。
作り手を訪ねる旅のはずが、最初に心を奪われたのは、この土地そのもの。
そんな旅の始まりを、今日はお届けします。

 

宮崎県高千穂の神話の里、神社へ続く石段

 TODAY'S
 
さがしモノの旅 宮崎県高千穂郷

カタカナ15周年で開催した「大九州展」。
宮崎県の作り手も紹介したい。


そう思ったことが、この旅の始まりでした。
お目当ては、しめ縄を作る「わら細工たくぼ」さん。


ところが高千穂に着いて最初に心を奪われたのは、
作り手ではなく、この土地そのものでした。
 

宮崎高千穂の古民家風建物

 

九州のことは、まず「うなぎの寝床」さんに聞く。
私たち夫婦の中では、それがもう定番になっています。
 

高千穂の旅、人と土地との出会い

  「宮崎といえば、しめ縄ですね」

開口一番、うなぎの寝床の春口さんがいいました。
「でも、生産量が少ないので新規の取り扱いは、出来るかどうか?
まずは、作り手に連絡してみて下さい」と教えてくれたのが、
“わら細工たくぼ“の甲斐さんです。

まずは、お取引をさせて欲しい!と言うラブコールを送りました。
数日後返信がありました。

メールのお礼のあと、たしか、こんな感じのコメントが、
”WEBを拝見し、魅力的なお店だと感じました。現在は新規のお取引を控えているため、お約束できることは少ないのですが、よろしければ一度お会いして、お話しできれば嬉しいです”

どちらとも取れる返信にすこし不安を抱えながら、今回の“さがしモノの旅 宮崎編”がスタートします。
熊本近郊での商談が夕方に終わり、そこから車で2時間かけて宿泊地の宮崎県高千穂町に向かいます。
阿蘇山を眺めながら熊本から進む道は、高千穂に近づくにつれドンドン山深くなっていきます。

 

高千穂の道の駅にある顔の石像

高千穂の巨大な鬼の石像と女性

道の駅高千穂と神楽の展示

 

  高千穂という土地との最初の出会い

夕方になり日が暮れる前に高千穂に到着。
道の駅大好きな夫婦なので、道の駅があるとついつい立ちよってしまいます。
「道の駅高千穂」に立ち寄りました。


施設の規模はコンパクトながら、お土産品や、地元の野菜などが並んでいます。
そして駐車場脇にドーンと石像が、力強さと、
なんとも温かみのあるお顔にワクワクが広がります。
 

宮崎県高千穂の宿から見た夕景

 

  夜神楽を見なければ後悔する?

ホテルに着き、部屋に通されると仲居さんから
「神楽はご覧になりますか?」と聞かれました。


「んっ?神楽?」


時計をチラッと見ると、18時前、夕食が18時半からで、神楽が20時から。
すこし慌ただしいかな?と思い、神楽はやめておこうと思いましたが、仲居さんには「少し考えます」と言って部屋で荷解きをしていました。


でも、少し気になりテーブルに置かれたパンフレットを何気なく開いた瞬間、
背筋がゾクッとしました。
「これは見なければ絶対に後悔する。」
気付けばロビーへ電話をしていました。

高千穂が神話の里と何となく知ってはいたのですが、
恥ずかしながらくわしくは知りませんでした。
「天岩戸伝説」を聞いたことがある人も多いかと思いますが、
その神話の舞台が、まさにこの場所高千穂でした。

文字の無い時代、歴史を神楽の舞で伝える事をしました。
数千年前のことを舞で伝える事が、今もこの土地で続いている。

高千穂の夜神楽、神話と伝統の舞

 

  神話は、今もこの土地で生きている

「高千穂の夜神楽」
夜神楽とは、里ごとに氏神(うじがみ)様を神楽宿と呼ばれる民家や公民館にお招きし、夜を徹して三十三番の神楽を奉納する、昔から受け継がれてきた神事です。
例祭日(れいさいび)は集落によって異なり、毎年11月中旬から翌年2月上旬にかけて、町内約二十の集落で奉納されます。

本来は
11月中旬から翌年2月上旬の期間で行われる夜神楽ですが、
夜神楽の季節以外にも「高千穂の夜神楽」を楽しめるのが「高千穂神楽」です。

今回ぼくたちが観賞するのが、高千穂神社境内で毎晩行われる夜神楽です。
毎晩20時より1時間、三十三番の神楽の中から代表的な4番を公開しています。

各集落の神楽の舞手が交代で奉納する本格的な舞が人気で、
国の重要無形民俗文化財に指定されている「高千穂の夜神楽」が今日の宿泊地で行われる。


見逃すわけにはいきません。
 

宮崎高千穂の夜神楽で篝火を囲む人々宮崎高千穂の夜神楽を観賞する人々

 

  想像を超えていた夜神楽

会場の高千穂神社に行き、ビックリ。
たくさんの人が夜神楽の会場に向かう夜の参道を進んでいきます。
夜神楽の会場には20分前には着きましたが、会場はすでにびっしりと人が。
200人以上はすでに会場にびっしりと座っていました。

そして開演。
想像していた以上でした。
この神楽は、
高千穂へ行ったら必ず見た方がいい。


いや、
この神楽を見るためだけに高千穂へ行く価値がある。僕はそう思いました。
 

高千穂の夜神楽:伝承の舞と観客

 

  神話が、急に身近になった朝

歴史にまったく興味がない妻ですが、
夜神楽を体感して何か感じるものがあったようです。


翌朝の散歩の途中、
観光案内所のお土産コーナーで
『高千穂の神話と伝説』という小冊子を手に取っていました。
手作り感のある小さな冊子ですが、
内容はとても分かりやすく、
私もこの土地のことを改めて学ぶことができました。


最初に紹介されていたのは、
昨夜神楽で見た「天岩戸」の物語。
そして次に出てくるのが「天孫降臨」です。

 


あれ?
このブログ、しめ縄の話からずいぶん離れてしまいましたね(笑)。
でも、不思議なんです。


古代史が好きな僕はもちろん夢中でしたが、
歴史に興味のない妻まで
「へぇ、そうなんだ」と話を聞いている。
きっと、高千穂という土地そのものに、
人を引き込む力があるのでしょう。


「天孫降臨」をとても簡単に言うと、
天から降り立った神様が、
この地に稲穂を授けたという神話です。
日本の始まりを語る物語の舞台に、
今、自分たちが立っている。


そう思った瞬間、
数千年前の神話が、
急に遠い昔の話ではなく、
自分とつながる物語のように感じられました。
 

高千穂神社への石段を登る人

高千穂神社の石碑と木々、絵馬が連なる風景

 

  神話の里から、しめ縄の工房へ

翌朝、もう一度高千穂神社を歩きました。
昨夜は暗くて見えなかった境内が、
朝の光の中ではまるで違う表情を見せています。
この土地では、
神話も、
稲作も、
人々の暮らしも。

数千年前から続く時間が、
今も途切れることなく流れている。
そんな気がしました。

高千穂の街並みを歩く女性、緑の山並み
 

宮崎県高千穂の自然、清流と緑の山々

 

神話の里で受け継がれてきたものと、
甲斐さんの手仕事は、
きっとどこかでつながっている。
そんな期待を胸に、
私たちは工房へ向かいました。
続きは後編でお届けします。


後編は
わら細工たくぼさんへ



わら細工たくぼ しめ縄飾り

「TOKICHI straw works個展」
〈日程〉2026年7月4日(土) - 8日(水) 12 : 00 - 19 : 00 ※最終日- 18:00
〈場所〉k a t a k a n a s h i n 世田谷区奥沢2 - 1 2 - 6 H- B l d 2 0 1
→くわしくはこちら



さがしモノの旅 後編はこちら



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今日もムジパトを読んで頂きありがとうございました。

明日もこの場所でお会いしましょう。

 

河野夫婦でした。

 

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