あたいとKくんは、生ビール片手に球場内に入り、そして席に着いた。
すでに10名ほど先に来ていたのであるが、我々がビリッケツってわけではなかったんでとりあえずはひと安心。
試合は二回の裏、とかだったかな。
ベイスターズのピッチャー、ジャクソンがホームラン打って、3−0でベイスターズがリードしてた。相手は中日ドラゴンズであった。

座ってすぐにKくんは、ビールの売り子さんの若いおね〜ちゃんに生ビール頼んでた。
けっこう可愛らしいヒトから買ってた。

ふと気づいたのであるが、
ビールやチューハイなどの売り子さんたち、
全体的に可愛いヒトばかり…と思いきや、案外そうでもなかった。それなりのヒトも、数名おった。

アレですかね、
コンプライアンスとかのモンダイで、
可愛いヒトとそれなりのヒト、
等分に雇うようになったんすかね。わからんけど。
これに関しては、見た目重視でも、
いいんじゃないかなぁ。

そいえば、
あたいの知り合いの舞台のヒト、15年くらい前、確か、神宮球場でアイスクリーム売ってたっけ。
ハマスタにはアイスクリーム売り、いなかったっす〜。

ほいで、
二杯目の生ビールを口につけたKくん、開口一番、
「…ぬるい」

そうなのである。
これだけはホント、困っちまうんすが、
球場内で売ってる生ビールとチューハイがですね、
ちっとも冷えてないのだ。
ハマスタや神宮球場はドームとは違い屋外なので、今の時期は夜とはいえかなり暑い。
暑いのはしかたないのであるが、
せめて飲み物くらいは冷たくしていただきたい。
たぶんそこらへんは、球場側の大きなテーマになってるはずで(あれだけエンターテイメントとしての工夫や努力をしてるんだもの)、
でもどうにもならないのであろう。

だがしかし、
やっぱどうにかしてほしい。
多少時間がかかったとしても、キンキンにするべきである。

…だもんで、
あたいとKくん(や他のヒトたち)は、

ぬるいねぇ、おいしくないねぇ、

と嘆きながらも、
でもやっぱ呑まないわけにはいかないんで、
ひたすら(ぬるい)ハイリキを、
無理矢理体内に流し込みつつ、
なんとか生のプロ野球に見入ろうとした。

我々は、一塁側の、わりかし外野寄りの内野席にいて、
ちょいちょいファールボールが飛んできていた。
とはいえ、その時点では、すべて20m以上離れたところに着地し、
それをのんびりとした表情で眺めながら、Kくんは、
「アレ、硬球でしょ〜?当たったら痛いよね〜」
とのんびりした口調で言っていた。

…しかしアレだね、
言霊って、
あるんだねぇ。

それから数分後、
悲劇がKくんを襲った(答え、もうわかりますね)。

……もう一回、
つづく。