頸(うなじ)から
さほど遠くないこの管の中を
汗の匂いと皮脂の匂いとが
交互に通過してゆく。
指をズラせば硬くって。
舌を添わせば柔らかくって。
胸の呼吸器から脳を繋ぐ円柱は、
思考と感覚を
結ぶ回路の途中の位置にある。
ほんの少しだけ
締めつけたくなるのは
至高を独り占めしたくなったから。
ほんの少しだけ
噛みつきたくなるのは
間隔を砕きたくなったから。
僅かな刺激でも折れてしまいそう。
そこからは
キミの過激な声が漏れてしまいそう。
キミの管を行き来する空気の
通過速度が上がるのが分かる。
「 大丈夫? ちょっと休もうか。」
この獣を飼い慣らすのには
どうやら首輪は必需品のようだ。
# リッキー
