心づくしの誕生日ケーキを

みんなで食べ終わり

チェヨンがへジャに

「例のものを」と告げると

 

へジャは一旦部屋の外へ出て

かごを抱えてきた

 

かごには布がかけられていて

中身を見ることはできないが

何やらばさばさ音がする

 

 

ゴン こちらへ

 

 

チェヨンは息子を呼んだ

へジャはうやうやしく

かごを床に置いて後退り

チェヨンはその布を

ひらりと剥いだ

 

 

えええ〜!

 

 

ゴンは興奮した声で

そのかごの中を見た

かごの主は

綺麗な黄緑色の羽を持ち

つぶらな瞳でじっと

ゴンを見つめ

時折首を傾げている

 

 

エングムセ(オウム)と

言うそうだ

賢い鳥で人の言葉を

真似るという

こいつは人懐っこい

性格のようだが

ゴン 

ちゃんと躾けられそうか?

 

 

え?ボクが?

もらっていいの?

 

 

ああ もちろん

これはゴンの鳥だぞ

俺と母上からのソンムルだ

 

 

ボクの・・・ソンムル

 

 

いいなぁ〜ゴン

たまには

サンにも貸してねぇ

 

 

サン

変な言葉を教えちゃダメよ

 

 

ユニョンが釘をさす

 

 

気に入った?

 

 

うん オンマ

ありがとう

うんと可愛がる!

 

 

ゴンはとても嬉しそうに

笑顔を浮かべた

 

四歳の誕生日

両親はゴンに生き物を

贈ろうと話し合っていた

 

兄のタンとサンは愛犬の

面倒を見ているし

愛馬も所有している

ユニョンは以前

兎を飼っていたことがあるし

スニョンはこれといって

動物を飼うことはなかったが

庭に住み着いている猫の

世話をしていた

こうしてチェ家の子供達は

何かしら生き物と関わりのある

暮らしを送っている

 

だから最初はゴンにも

飼いやすい子犬を贈ろうかと

両親は考えていた

けれどもゴンは

兄たちの愛犬にも

それほど興味を示さなかった

 

一緒に転げ回って遊ぶ犬より

地面の虫を見ている方が

好きな気質の息子

 

それでウンスが

観察しやすい鳥はどうだろう

とチェヨンに提案したのだ

 

鳥といっても

いろいろな種類があるが

鷹のような猛禽類ではなく

愛玩動物の毛色が強いものが

いいだろうと言うことになり

珍しいエングムセに決めた

だが

そこからが大変だった

 

希少な鳥はなかなか手に入らず

誕生日は近づいて

両親は焦り内心ハラハラ

大叔母の勧めで昔馴染みの薬屋

スリバンのツテを使って

西洋と貿易している商人から

譲り受けることに

ようやく成功したと言うわけだ

 

 

こんな綺麗な鳥

見たことないわ

 

 

スニョンがうっとりと

眺めた

庭に来る野鳥よりも

一回りも二回りも大きく

足などはしっかりとして

太かった

 

 

まだ子供だそうよ

ヤンチャ盛りね

長寿な鳥のようだから

ゴンが大人になるまで

見守ってくれるでしょう

 

 

ウンスはゴンを

愛しむような瞳で見つめ

答えた

 

 

ねえ ゴン

名前 どおするの?

 

 

タンが尋ねる

 

 

え?アッパ

ボクが決めていいの?

 

 

ああ もちろん

ゴンの鳥だからな

お前が決めてやれ

 

 

うう〜ん

どうしよう

かっこいいのがいいよね

よろしくね 鳥さん

すてきなお名前に

するからね

 

 

首を傾げて

その鳥はゴンを見つめた

 

 

よろしく〜

 

 

ゴンがもう一度鳥に

挨拶をすると

鳥は羽を羽ばたかせ

それからゴンそっくりの声で

「よろしく」

と はっきりと言った

 

 

うわわわわ〜

すごいね ゴン

いいなぁ ゴンのソンムル

 

 

サンはますます羨ましそうに

鳥を見つめている

 

 

ダメだよ

ちぃにぃにあげないよ

これはボクの鳥さん

 

 

何事にも執着しないゴンが

珍しくサンを牽制している

そんな息子の

新しい一面を知った気がして

ウンスはなんだか

くすぐったく思えてた

 

 

うんと仲良くしてあげるのよ

名前 決めなきゃね

鳥籠はどこに置こうかしら?

 

 

そんな相談も楽しいようで

ゴンは終始目を輝かせていた

昼間の騒動など

すっかり忘れたかのように・・・

 

そうして

ゴンの鳥は子供部屋ではなく

手入れのしやすい奥の間の廊下で

暮らすことになった

かごの中に入れっぱなしは

かわいそうだとうことで

止まり木を置いて出入りできる

場所を整える

高い位置に置くとゴンの目線が

届かないので

低い位置に置く場所を決めて

器用なチェヨンとタンが

鳥のお家をあっという間に

こしらえた

 

住処の準備が整う間

ゴンは一生懸命名前を考える

 

候補はいくつかあった

黒曜石のような瞳

黄緑色の美しい羽

愛くるしい仕草

 

かごから出してもらっても

逃げるそぶりも見せずに

床をぴょんぴょん跳ねている

 

 

うう〜んと

ええっと〜

 

 

ゴンは鳥の瞳をじっと見た

相変わらず綺麗な黒色が

キラキラと輝いている

 

 

こう言うのを黒曜石の瞳

って言うのかしらね?

うふふ

 

 

ウンスは夫の美しい瞳を

見つめてささやくように

言った

 

 

あ!

そうだ 決めた

この子の名前

ピッ(輝)にする

だっておめめがキラキラして

きれいだもの

 

 

それはいい名前だねぇ

 

 

タンは感心したように答えた

 

 

ピッ よろしくね

ゴンと仲良くしてね

 

 

ピッ

ピッ

ピッ

 

 

エングムセ(オウム)は

自分の名前を繰り返しながら

床を飛び跳ねる

それを見た子供達は

ケラケラと笑い転げた

 

 

子供達の心からの笑顔

やっぱりいいわねぇ

明日も頑張ろうって

気になるわ

 

 

イムジャの元気の源は

子供らの笑顔だけか?

 

 

ちょっとだけしゅんとした

膨れっ面の夫の頬に

指を当てながらウンスは笑った

 

 

まぁあ

ここにも大きな子供がいるわ

一番の困ったさんねぇ

 

 

ウンスがそういうと

すかさずピッが繰り返す

 

 

こまったさん

こまったさん

 

 

これでは内緒話もできぬな

まったく困ったものだ

 

 

苦笑するチェヨン

大笑いの子供達

 

 

いい誕生日だわ

ああ

今 すごく幸せだなぁ

 

 

ウンスはしみじみ

思うのだった・・・

 

 

*******

 

 

『今日よりも明日もっと』

生きとし生けるものに

感謝を

愛を

優しさを

 

 

くま猫うさぎねずみトラお祝いケーキ

 

 

ゴンの四歳の誕生日

笑顔のうちに無事に終わりました

両親からのソンムルはオウム

予想が当たった方は

いらっしゃったかな?

新しい家族 ピッも

よろしくお願いします〜

 

 

 

台風25号は爪痕を

あちらこちらに残しながら

東に抜けていった模様です

一昨日から結構な雨

昨日は風も加わり

ところによっては大きな被害が

ありました・・・

皆様お変わりないでしょうか?

被害に遭われた皆様へ

心よりお見舞いを申し上げます

まだまだ日常に戻ることは

難しいと思いますが

どうぞ1日でも早く安寧に

お過ごしいただけますように

 

五連休のシルバーウィークも

そろそろ終盤

遠方へお出かけの方は

お気をつけてお帰りくださいね

 

 

またお付き合いくださいませ

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