十歳という響きは

どこか特別な感じがすると 

誕生日を迎えたタンは

思っていた

 

グッと

大人に近づいた気もするし

科挙の試験を受ける年齢が

いよいよ近づいてきたという

嬉しくない現実もあるが・・・

 

誕生日の朝は

巫女の ハッケミが

いつものように

ふらっと屋敷に出現し

人生で十回目の

祈祷をしてくれた

 

その巫女の舞を見ながら

タンは

いよいよ今日が

誕生日なんだなという

実感を強めていた

 

 

 

 

じゃあ 行ってきます

今日は昼過ぎには帰るから

 

 

タンは見送りに出てきた

母親に手を振った

いつもならば午後は

年上の子供達に混ざって

科挙対策を受講するのだが

今日はそれもお休みして

急いで屋敷に帰る

 

 

ええ ご馳走作って

待っているわ

スニョン達は今日は

ソダンに行かずに

パーティの準備をするそうよ

今日はヨンも早く帰るって

言っていたし・・・

屋敷のみんなもソンムル用意して

タンの帰りを待っているから

楽しみにしていてね

 

 

ウンスは微笑んで

息子に告げる

 

毎年この日はお祭り騒ぎで

屋敷の雰囲気も

浮き足立っているし

近所の人や診療所の患者達も

お祝いを持ってやって来るし

王宮の人々ももわざわざ

訪問してくれる特別な日なのだ

 

門を出ると早速

近所に住むアジュモニの

シズが満面の笑みでタンに

話しかけた

 

 

若様 お誕生日

おめでとうございます

これは西洋のオルゴールと言って

とても美しい音色を奏でる

ものなのですが・・・

ぜひ若様にお渡ししたくって

奥に届けておきますね

ソダンからお帰りになったら

鳴らしてみてくださいね

 

 

ありがとう シズさん

 

 

あら シズさんに

先を越されちゃったわねぇ

これ熟して美味しいから

ぜひ召し上がってくださいな

あら 一番大事なことを

まだお伝えしてなかったわ

若様 お誕生日おめでとう

ございます

 

 

カゴいっぱいの柿を持って

祝いに駆けつけてくれたのは

診療所にいつも

美容相談に来ている患者の

ミトだった

 

 

私は色鉛筆とクレヨンを

お届けに来ました

みなさんで使ってくださいね

若様お誕生日

おめでとうございます

月日の経つのは本当に

早いもんですねぇ

 

 

そう言ったのは

診療所の患者ゆきだった

 

 

あたしは守り刀を・・・

チェ家のお坊ちゃんなら

たくさんあるでしょうけど

これは倭国で作られたもの

なんですよ

ところで イサ様

若先生はまだいらっしゃって

ないのかしら?

 

 

診療所の方に目をやって

イサを探しているのは

イサ贔屓の患者あこ

 

 

あたしは誕生日のお祝いに

スノードームを贈りますよ

ほら こうしてひっくり返すと

あら不思議 凄く綺麗でしょう?

これも西洋の品なんですよ

 

 

今度は三軒向こうに住む

ハルモニのハナが

スノードームの

実演しながら

タンに話しかけた

するとそこに

ハナの屋敷の隣に住む

ムムが顔を出した

 

 

私はこの日のために

手袋と靴下を手編みしたんですよ

寒くなりますからねぇ

使ってくださいな

それにしても

若様が十歳とはねぇ

私もそれだけの時間を

過ごして来たってことですよね

 

 

ムムは少々

感傷にふけっていた

 

 

あたしは鬼饅頭を

お渡ししに来ましたよ

毎年この日が楽しみでねぇ

自分の子や孫を見ているような

そんな気持ちになるんですよ

 

 

そう言ったのはご近所に住む

ともばあちゃんだ

 

 

ああ よかった!

間に合った!

タン様が出かける前に

手渡ししたくって

急いで来たんですよ

このラピからは山で採れた

栗と銀杏をどっさりです

それから菊の鉢植えも

持参しましたから

道の脇に飾ってくださいな

 

 

続いて現れたのは

ラピだった

よほど急いで来たのか

ラピは息を切らしながら

タンに話しかけた

 

 

ありがとうございます

ええっと

ソダンに行く時刻で

ゆっくり話せなくって

ごめんなさい

 

 

タンは深々と頭を下げ

ソダンに向かった

届けられたソンムルは

女中頭のヘジャの仕切りで

奥へ運び込まれていく

 

その様子を

サンとゴンはワクワクしながら

見つめていた

毎年にぃにの誕生日に

たくさん届くソンムルの品々は

眺めているだけでも

楽しいのだ

 

 

こうして始まった

タンの誕生日は

例年通りの賑やかな朝だった

 

 

*******

 

 

『今日よりも明日もっと』

思いを言葉に載せて

届け あなたに

 

 

黄色い花黄色い花黄色い花黄色い花黄色い花黄色い花黄色い花黄色い花黄色い花黄色い花

 

 

アメンバーの皆様より

タンへの

ソンムルアイデアを

いただいております

 

順不同でお話の中に

出てまいりますので

お楽しみにお待ちくださいね〜

 

 

本日のアイデア(参加者様)

ご紹介 

 

wingmama2様(あこ)

nesannesan777(ハナ)

mmmaxmama様(ミト)

シンイにおおはまり様(ともばあちゃん)

ゆきちゃん様(ゆき)

ムム様(ムム)

sizumama様(シズ) 順不同です

 

 

黄色い花黄色い花黄色い花黄色い花黄色い花黄色い花黄色い花黄色い花黄色い花黄色い花

 

 

2014年10月17日最初の投稿

その後19日にドキドキしながら

最初の話を書き始めました

もう11年も前のことです・・・

 

あの頃は手探り手探りで

書き方もよくわからず

ただただ夢中で

ひたすら書きまくっていました

 

残念ながら 体力も気力も

あの勢いは今はもうありません

が 止めてしまうと

終わってしまうこの世界を

少しでも長く見ていたくて

ゆるゆると更新を続けております

 

描いた話数は

どれくらいになるのか

もはや わからないのですがあせる

 

日々お付き合いいただいている

読み手の皆様には

本当に感謝しかありません

 

お言葉の一つ一つに

励まされ癒され勇気をもらって

haruはまだ此処におります

 

此処から始まる

12年目の景色は

果たしてどんな景色だろう?

 

ちょっとワクワクなような

ちょっと怖いような

 

気負わずに

徒然なるままに

続けていけたらいいなと

思っております・・・

 

12年目も どうぞ

よろしくお願いいたします

 

感謝を込めて  haru

 

 

 

 

 

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