おはよう

愛しい夫 チェヨン
朝の挨拶のかわり
鼻の頭に軽く唇を寄せると
ちゅっと音がした


その音で 寝ていたはずの
チェヨンが目を開けた


起きていたのか?


うん


なんだか 目が冴えちゃって
お休みの日の朝だから余計に
寝ているのがもったいないわ


そうか 
なれど もう少しだけ・・・
イムジャ おいで


チェヨンは
起き上がろうとしたウンスを
かかえるように抱きしめると
また 目を閉じた


イムジャの香りがする


チェヨンは
大きく息を吸い込んだ


昨日の朝 急に休みを取る
と 宣言したチェヨンは
本当に 休みを取った
有言実行

一昨日も休んだウンスは
一日あけて また典医寺を
欠勤することに
いささか 抵抗を感じたが
聡くて気のまわるチェ侍医が


せっかく 大護軍が
お休みを取られたのです
ご一緒にゆるりとしてください
その方が腹の子のためにも
なりますよ
医女サラの縫合は
私が見られるところまで
見ておきましょう


快くウンスに言ってくれた
心の中で
何度も手を合わせる思いで
チェ侍医の言葉に甘えて
また 休みをもらった

戦の前の束の間の休みに
なるかも知れない
でも今は目の前のことを
楽しもう

ウンスは思っていた


ねえ チェヨンは
何からやりたいの?


床の中のチェヨンに聞いた


そうだな
俺は まずはこれだ


そう言うと急に


んんっ


不意打ちで唇を塞がれて
息ができない
チェヨンは十分 
ウンスを絡めとると


今はここまで と


名残惜しそうにウンスを
離した


で イムジャは何か
やりたいことがあるのか?


うん まずは中庭に出たいわ


あ? 収穫は後でもよいで
あろうに


ううん 違うの
中庭の月桂樹に会いたいの
ほら あの樹 
お父様の樹のような
気がするから
ちょっとご挨拶を


ああ まあそうかも知れんが
なにゆえ 急に??


ウンスはそれには答えずに
ただ 微笑むと
さっさと着替えをすませ
チェヨンに手を引かれて
支えられて 中庭を歩いた

中庭の真ん中には
王家から拝領した月桂樹が
どっしりと構えている

すでに花の姿はないが
その葉は青あおと茂って
ぎざぎざとした形の
葉っぱから青臭い香りが
辺りに漂っていた


月桂樹の葉はね 
西欧つまり 西の国では
肝臓にもよく効く生薬として
知られているのよ
ヨンがお酒に強いのは
小さい頃からこの葉っぱを
かじっていたからじゃないの?


ウンスは幹に手を当てながら
くすりと笑って 言葉を続けた


この樹は優秀でね
煎じて生薬に使えるし
乾燥させて 保存も出来る
料理にも使えて
入浴剤にしたら肩こりや
疲労回復にも効くわ
見えないところで いっぱい
役に立つすごい樹木なんだから


そうなのか
チェヨンが答えた
 

そうよ まさにお父さんの樹
縁の下の力持ち みたいな?


小首をかしげてウンスが
チェヨンに微笑む


だが なにゆえ 急に?
そろそろ
種明かしをしてくれても
よいのではないか?


それは・・・ね
今日が天界の父の日だからよ


母上の日が過ぎたばかりで
あろうに 父の日とな 
天界とはなんとも
忙しいところだな


感心したようにチェヨンが
呟いた


うふふ そうよね
天界でも母の日に比べて
父の日ってどうも印象が
薄い気もするけど・・・
ヨンも父上になるんだし
これからは あなたの日にも
なるわ


そ そうか・・・と
チェヨンははにかんだ顔で
笑った


うん 
本当はお墓まで行かなきゃ
お父様 拗ねるわね
お母様のときは伺ったのに
わしのときは中庭かって
ふふっ


そのようなことを
気にするような人では
なかったぞ
むしろ 思い出してもらえて
喜んでいるであろう


そうかな?


ああ 
だが イムジャの父上には
何もなしか?


心の中で祈るわ
どうか 元気でいてください
って
私はすっごく幸せよって
ソウルの方角に向かって


ああ 俺も一緒に祈ろう


ふたりは月桂樹に向けて
手を合わせた


ヘジャがふたりの
そばまでやってきて


奥様 お言い付けのお酒を


と 酒の入った瓶を差し出した


ありがとう
このお酒 お父様が
好んで飲まれていたって
ソンオクに聞いたの
一緒に 飲みたかったわ
きっと楽しかったでしょうに


ああ そうだな
考えてみれば 俺も父上と
酒を酌み交わしたことは
なかった


そうだったのね・・・
生まれてくる子どもが
もし男の子なら
今度は一緒に飲めるわね
あ 女の子でも
私のようにお酒が好きかも


ふふふっと笑った顔が
いとおしくて
チェヨンはウンスの頬を
手のひらで包んだ
ウンスは優しくチェヨンを
見つめて 言った


ヨン お酒を
献杯しよう


ふたりは盃をヘジャから
受取ると そこに
なみなみと酒を注ぎ
月桂樹の木の根元に
そっと 置いた


お父様 初孫のみぃも
一緒ですよ
ヨンと三人でもっともっと
幸せになりますから
見ていてくださいね


ウンスは再び手を合わせると
心の中でチェヨンの父に
語りかけた


ふたりの様子を 後の方で
ヘジャが見守っている
その目頭が きらりと
光っていた


ざわざわと葉擦れの音がする
月桂樹の木の下で
静かな時間が流れていった・・・


*******


『今日よりも明日もっと』
月桂樹の花言葉
「私は死ぬまで変わりません」
永遠の愛の証・・・




☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*


本日は父の日・・・
チェヨンの父
ウンスの父
そしてチェヨンはプレ父??

久しぶりのふたりの休日を
今日は追いかけてみたいと
思っています
ただ・・・パソコンの調子が
どうにも いまいちで 
なんとか頑張れ!ぱそ!と
念を送りながら書いてます

途中で挫折したら・・・
ごめんなさい (。-人-。)

チェヨンにも何かいいこと
あるかしら??


にほんブログ村 小説ブログ 韓ドラ二次小説へ
にほんブログ村