朝の4時には外がもう明るくて目が覚めた。
二度寝もできそうになかったので、そのまま着替えて早朝の街を歩くことに。
早起きの人が意外と多く、1時間程の間に犬の散歩、ジョギング、ウォーキングをしている方々、20名以上とすれ違った。
初めて訪れた土地では、目的地やコースを決めずに、足の向くまま気の向くままに歩きまわるのが心地よい。
何かに呼ばれるように急に曲がり角を曲がることもあれば、曲がりかけふと目に入った建物に惹かれ方向を変えたり、そんな感じの朝の街歩きです。
鳥の鳴く木々の下を歩いていると、お腹のあたりが温かくなり、なんだか「ワクワク」とした気分になった。
「あ~なんか小学生のころの遠足の時みたい」と思いながら、「ワクワク」を楽しむように歩いていたのだが、その中に一瞬「ゾワッ」と言う感覚が混じった。
「ん?なんだろ?・・・」と思いつつ、歩きだすと、またワクワクの中に「ゾワッ」という感覚が一瞬混じるのを感じた。
その後「ゾワッ」が混じる間隔が、どんんどん短くなり、「・・・そぼ、・・ぼ、・そぼ・・・・・」と声のようなものが聞こえ始めた。
妙に気になったのと、ほっておくのも良くないと思い、声の主を訪ねることにした。
10分ほど歩くと、どんどんハッキリと声が聞こえるようになり、「あそぼ、あそぼ、あそぼ・・・」と言っていたのがわかった。
目の前10メートルに見る声の主は、なかなかに不浄な気を発し、なかなかに醜悪な姿をしていた。
漫画や小説の中なら悪役決定なのだろうが、子供達が健やかに育つよう、子供達が安全に暮らせるよう、子供達が笑って遊べるよう、不浄を一身にためこんだ、土地守り様の今の姿にありがたさしか感じなかった。
40年程前までは、子供達はこの地で遊び、その声を土地守り様が聞きながら、子供達を見守っていたのだろう。
今はゴミ置き場になったその場所の不浄をはらい、軽くお辞儀をしてその場を立ち去った。
今日の見えない人でした。
