使える薬が減っていく

 

再発・ 転移したがんの治療は、多くの場合、初回の治療とは異なる。

治療の目標には「がんを治す(根治)」「がんの進行を抑える」「がんによる症状を和らげる(緩和)」ことがあげられる。

 

初回の治療では、がんが臓器の中にとどまっていることが多いので、根治を目標にして治療を行う。再発や転移したがんでも根治を目指すことができる。だが、悪性度が高く、それが困難な場合は、「進行を抑える」か「緩和」が治療の目標になる。

 

妻が再発・転移したとき、当時の主治医は「がんが全身に散らばっている可能性があり、手術はやっても意味がない。抗がん剤が有効」と言った。

しかし、長い期間、抗がん剤が有効かといえば、妻の場合、そうではなかった。

長期戦になればなるほど、不利になった。

 

がんの耐性が強まり、有効だった薬は効かなくなってしまうのだ。

そこで、別の抗がん剤を使う。

最初は効くが、しばらくすると、また効かなくなる。

使える抗がん剤がどんどん減っていった。

 

2008年6月11日、「もう、治療方法がありません。残念ですが、千恵さんは、もって今月いっぱいです」と主治医に余命を告知された。

 

ママの回復を願うメッセージをホワイトボードに書く娘(2008年6月23日)

 

 

 

僕は在宅医に緩和ケアを依頼し、自宅での食事療法に一縷の望みをかけた。

日を追うごとに妻の容態は悪化した。

 

最後は、神に祈るしかなかった。

 

結局、神に願いは届かなかったが、妻は、亡くなる日まで、多くの友人知人に支えられた。S先輩も、そのひとりだった。

 

以下、妻のブログ。

 

ドタンバの神頼み(2008年5月19日)

 

大好きなSさんから、本をいただきました。

 

 

 

 

本屋で他の本を買おうと思っていたのに、この本が目に留まり。


なぜか、その時に、私のことを思い出してくださったそうです。



ありがたや~


ありがたや~
 

信じる者は、救われるとかなんとか。


私も、目には見えないけど、神様、信じてます。