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読了 2020.11.22

 

作家の仕事に疲れて自殺を図ったダザイさんは、一人の少女・ルビィと出会った。

三年前に命を絶った彼女は、「七人の命を救わないと天国に行けないの」。

ダザイさんは、そのノルマを果たす旅に付き合わされ、出会った人たちの心の中に自分と同じ痛みを次々に見つけて・・・。

命の哀しさと尊さに涙する感動の長編。

 

 

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久しぶりの重松先生。

やっぱ好きやな〜〜〜。

私のバイブルとなっている流星ワゴンの作者でもある重松先生。

今回も改めて好きだな〜と、認識する機会になった。

 

 

さあ、早速レビュー、、、というか感想(笑)に移ろう。

この物語は、タイムリー、いわば今読んで欲しい物語。

この時代だからこそ刺さる人が、数多くいる内容だったんじゃないかと思う。

 

私が諸事情(試験勉強だったんだが)で、このブログと読書から離れている間に、世間では様々な悲しい事件が報道された。

私もテレビを見て、都度驚いた覚えがある。

「あの人が?!え?あの人も???」

そう、みんなが知るような、成功の塊に見える俳優や芸能人たちの自殺である。

『自殺』と言う事件が朝のニュースや、昼のワイドショーで扱われ、頭の中を通り過ぎていく。

その瞬間から胸の中に、大体の人が同じ思いを抱えるだろうと想像する。

「あの人が、なぜ?」

 

これにより起こりうることが、ネットニュースでも扱われていた、『自殺の連鎖』だ。

引っ張られるようにして後追い自殺をする人が増える、というような記事が多く目についた。

この物語を読むまで、芸能人の自殺のニュースを見て、後を追うような人なんて、、、と正直本気に捉えていなかった。

だが、今なら分かる。

ある、と思う、少なからず。

 

 

話は飛ぶが、この物語の中で印象深い文章があった。

「いろいろなことに対して、子供の頃のように無邪気な『好き』を感じられなくなっていた。

『別に悪くない』『嫌いっていうわけじゃない』と受け容れるものの幅は広がっていても、その分、『好き』が浅くなってしまったような気がするのだ。」

私に限らずこの文章に共感する大人は多いんじゃないだろうか。

自分の中の『好き』がすり減っていくような、世の中の型にはめられて、『好き』を表に出すのが怖くなるような。

 

作中にもあった表現だが、こうなってくると風で飛ばされるのだ。きっと。

この世に『好き』が少ないと、この世に残る意味が薄っぺらく思えてくる。

ある日急に、「あ、いいや」と思ってしまうのだ。

 

 

そうやってみんなに知られるあの俳優も芸能人も、死への道を選んでしまったのだろうか。

息を吐くように、一枚の紙のように、ちょっとした風であの日、飛ばされてしまったんだろうか。

 

 

残された私たちは、想像するしかない。

「なんで?」

この思いに、流されてしまいそうな日もある。

このまま私も、、、と考えてしまいそうな日も。

だけど、私たちは生きなければいけない。

自分が残すであろう自分の大切な人たちに、こんなに重たい「なんで?」を抱えたまま、目の前からいなくなるようなことは、絶対にしてはいけない。

 

死んじゃいけない。

ふとした瞬間に飛ばされてしまわないように。

生きていかなければいけない。

この世に『好き』を見つけながら。

 

 

生きてるだけで人ってすごい。

生きてるだけで、それだけでいいんだって、世界中の人に、そう思って欲しい。