
状況は飲み込めていたはずだったのに、
どうやらショックは大きかったらしい。
白い天井と白いカーテン。
両腕に吊るされた点滴は、たしか3つあったはず。
どうやら手術は6時間もかかったらしく、
麻酔から覚めても、今が朝なのか夜なのか、
いや、もしかしたら、これは夢なのかもしれないという錯覚さえもちつつ、
病室のベットから動けない重たいカラダを目だけを動かして眺める。
2009年10月。
もしかしたら、夢の糸口をつかんだかもしれない大事な約束のあと、
わたしは、高速道路で事故をおこした。
早朝5時すぎ。
高速道路トンネル内。
単独バイク事故。
・・・・しかも、居眠り。
って!ヲイ!!!!!(笑)
はじめはヤミクモに旅したバイク旅が、
いつしか、夢を叶えるための旅に変わっていた。
じぶんでつくった野菜で、おばんざいをつくって、
旅する人たちを、癒す側になる。
これが、当時のわたしの夢。
わたしを十分に癒してくれた旅人と宿のオーナーたちのように、
今度はわたしが、そんな人たちを癒す側になりたい。
それが、今でもわたしの夢のうちの一つ。
大事な約束は、
そんな農業に携わるため、
とある農家さんに頼み込んで、数年間の住み込み修行を
2010年1月からはじめるというものだった。
ベッドのうえで、ひたすら考えた。
・・・・腕は動くのか。
・・・・足は動くのか。
涙で、ちゃんと白の世界の輪郭がよく見えなくなっていたのだけど、
それでも、何故か、つぶやいていた。

『ありがとうございます。かみさま。』
『これで、生き返れます。』
つづく。