柚木麻子さんの短編集「ランチのアッコちゃん」(双葉文庫)

 

   表題作の「ランチのアッコちゃん」が、第1話に収録されています。

   派遣社員の澤田三智子は失恋し、落ち込んでいました。そんな時、黒川敦子部長、通称アッコ女史から、一週間、互いのランチを交換しようという提案をされます。

   最初は戸惑っていた三智子でしたが、アッコ女史のランチコースに付き合っていくうちに、次第に心が晴れ、元気を取り戻していきます。読んでいるこちらまで、元気になります。

 

   第2話にもアッコ女史が登場。会社が倒産したために、ポトフを売る移動販売の仕事を友人とともに始めています。三智子はその仕事を手伝うことに。

 

   第3話と第4話には、アッコ女史は登場しませんが、どちらも読後、元気の出るお話。

 

  

 

   柚木麻子さんといえば「BUTTER」が直木賞にノミネートされていましたね。応援していたのですが、落選してしまい、残念です。

 

   しかし、反面、柚木さんの本領は、「BUTTER」のような犯罪者を扱った小説ではなく、この「ランチのアッコちゃん」のような、明るく、元気の出るような作品にあるような気もします。

 

  私は第4話の「ゆとりのビアガーデン」のエピソードが一番好きです。

  まったく仕事のできないダメOLが、オフィスビルの屋上でビアガーデンを開く話。「ランチのアッコちゃん」のヒロイン、三智子がちょっとだけ顔を出しています。