今日も暑かったですね。あまりに暑くて、重たい長編を読む根性が出ない時には、短編集を。

 

  山本文緒さんの「ブラック・ティー」(角川文庫)

 

 ”軽犯罪”をテーマにした短編集です。

 

  たとえば、表題作の「ブラック・ティー」。

  ヒロインは会社を辞めて、毎日、一日中、電車に乗り、置き忘れられた他人の荷物をあさって暮らしています。ひらたく言えば、置き引きで生計を立てているのです。ある夜、ヒロインは、暗めの赤のバラ”ブラック・ティー”の見事な花束を、置き引きするのですが・・・・・・

 

  私が一番好きな収録作は「ニワトリ」というエピソード。

  ヒロインは、友人や妹に借りたものを、返さないまま、何年も放置しています。これも、じつは、犯罪行為らしいです。もっとも、ヒロインの場合、妹に借りたお金まで、返さずにわすれていましたから、犯罪と言われても納得できるかも。その金額、子どもの時から積み重なること、8万5千円。

  そんなヒロインが、彼氏ともめるのですが、そこでも、彼氏に忘れっぽさをせめたてられて・・・・・・

 

  一話一話が短いので、簡単に読み終わりますが、なんだか笑えるような考えさせられるような、微妙な読後感の短編集です。

 

  私も、明日、友人に、借りているコミックスを返さないと・・・・・・