大沼紀子さんの「真夜中のパン屋さん 午前0時のレシピ」(ポプラ文庫)

 

 真夜中にだけ営業する不思議なパン屋のお話です。

 

 そのパン屋、ブランジェリー・クレバヤシは首都高と国道246号が交わるあたりにありました。従業員はふたり、オーナー兼パン職人見習の暮林陽介とパン職人の柳弘基。 

 

  そこに突如、転がり込んできたのが、女子高生の篠崎希実。彼女の実の母親は、親としての責任感の薄い人で、希実をあちらこちらの知り合いの家に預けっぱなしだったのでした。それを、希実は「托卵」と呼んでいます。今度の「托卵」先がブランジェリー・クレバヤシ。ただで居候するわけにはいかないということで、店の配送と帳簿付けを担当することになります。

 

  こうして、役者がそろったところで、物語が始まります。

 

  昼夜を問わず街を歩き回っている小学3年生の水野こだまが、ブランジェリー・クレバヤシで万引きと間違えられてしまうエピソード。

 

  パン屋に出入りする個性的な客たち。覗きが趣味の脚本家、班目裕也やニューハーフのソフィア。

 

  それぞれの問題が、パン屋に出入りすることによって、解決していきます。

 

  ハートウォーミングなシリーズのはじまりです。