古内一絵さんの「 マカン・マラン 二十三時の夜食カフェ」(中央公論新社)

 

   東京の街かど、どことも知れぬ秘密の場所にそのカフェはありました。

 

  カフェのなまえは「マカン・マラン」。”マカン・マラン”とはインドネシア語で、”夜食”のこと。

 

  そう、そのカフェは深夜にしか営業しないカフェなのでした。

 

  切り盛りするのは中年のドラァグクイーン(女装の男性のこと)、シャール。

 

  訪れる客は、心に悩みを抱える人々。”マカン・マラン”はそんな人々にしか見つけられないお店。

 

  早期退職の候補になったキャリアウーマンには「春のキャセロール」を。

 

  手料理を食べなくなった男子中学生には「金のお米パン」を。

 

  心迷うライターの若い女性には「世界で一番女王なサラダ」を。

 

  そして倒れてしまったシャールへのお見まいとして、シャールに助けられた人々が材料を持ち寄ってつくった「大晦日のアドベントスープ」

 

  けっして豪華ではないけれど、心暖まるカフェメニューの数々が、読んだ人々の心を癒してくれます。

 

  続編もあるので、読むのを楽しみにしています。