【読んだ本】飛ぶ教室 | ecotaニッキ
- 飛ぶ教室 (光文社古典新訳文庫)/光文社

- Amazon.co.jp
トム・ソーヤやピーターパンみたいな「誰もが知ってる名作」ではないけれど、図書館に必ず置いてある本。
そんなイメージでしたが、この度やっと読むことができました。
舞台はドイツの寄宿舎。
小さい頃に実親に捨てられたジョニー、お金が無いけれど学校一の優等生のマルティン、お腹がいつもペコペコでボクサー志望のマティアス、身体が小さくて、意気地なしだと思われていることが悩みのウーリたちは、クリスマスに自作の「飛ぶ教室」という劇を上演しようともっぱら練習中。
かたわら、敵対している学校の生徒に同級生をさらわれたり、親愛なる先生「正義さん」の正体を突き止めたりと彼らの日常は大忙し。
そんな中、クリスマスを目前にして優等生のマルティンにある事件が…
素直に心があたたかくなるクリスマス・ストーリーでした。
この作品の素敵なところは、ケストナーがまえがきで言っているように「子どもたちが悲しみ、不安になったり悩んだりする」ところだと思います。
彼がある日読んだ児童作品では、子どもは毎日楽しくて仕方ない幸せな存在のように描かれていて、そんなのは違うと。
「何で悲しんだかではなく、どの程度悲しんだかが大事なのだ」
「自分をごまかしてはいけない。ごまかされてもいけない。災難にあっても、目をそらさないで。うまくいかないことがあっても、驚かないで。運が悪くても、しょんぼりしないで。元気を出して。打たれ強くならなくちゃ。」
ここに出てくる子どもたちは、理想化されてもおらず、かといって過度に現実的でもありませんが、皆等身大に悩んだり喜んだり笑ったりしています。
子どもも大人も、そんな彼らが様々なところで出す勇気に元気づけられるでしょう。
いつか、クリスマスが近い頃、子どもに簡単にして読み聞かせてあげたい。
そんな素敵なお話でした。良作!

