空いちめんが灰色の雲だった日曜日。

 

母の散歩は思った通り

「雨が降りそうや。もう帰ろう」と母が連発。

 

雨は大丈夫そうだと思ったけど

 

「雨が・・雨が・・・」と母が騒ぐので

いつもの1/3で早々と終了。

 

母は私を濡れさせたくないんです。

 

その気持ちはわかるけど

 

せっかく散歩をしてるんだから

もっと散歩そのものを楽しんでほしい。

 

雨の心配をしてくれるより

喜んでくれる方が嬉しいんだけどな~

 

でも母は喜びを見せないタイプ。

 

楽しんではいけないと育てられた人。

 

時代的に実は私もそうでした。

 

今はまったく時代が変わったけど

昔はそんなだったんですよ。

 

楽しんだりしてはいけない。

歯を食いしばって努力するのが善。

 

喜びなどの感情を見せてはいけない。

悲しみや涙も見せてはいけない。

 

歯を見せて笑ってはいけない。

 

戦前の教育では

感情を露わにしてはいけなかったんです。

 

無表情が善だったってこと。

 

私は戦後の生まれですけど

親の時代の美意識で育ちました。

 

贈り物をもらっても

開けるのは贈り主がいなくなってから。

 

その場で開けるなんて完全にアメリカの物まね。

 

だから母が喜びを見せないのは仕方のないこと。

 

わかってはいるんですけどね~

 

私が濡れるのを心配してくれるより

 

外に出られることを喜んでくれる方が

ずっとずっと嬉しいんだけどな~

 

それでも周囲には反応してくれます。

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「あら、煙や」

母が目ざとく気づいて

「何を燃やしよるんやろ」

 

「黄色い蝶々や」

「どこ?」

「あそこや。3匹おった」

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そんなやりとりで

 

母は散歩を楽しんでいると

推測するしかありません。

 

別れる時に

ありがとうと必ず言ってくれるけど

 

ありがとうと言って欲しいんじゃない。

 

喜んでくれたらもっと嬉しい。

 

でも母は喜びを出さない大正生まれ。

仕方ないですね。

 

毎回

若干の不完全燃焼が残ります。

 

我々は時代遅れの田舎の母娘なんですよ~(笑)