今回の舞台は、パリで最も華やかな雰囲気を持つシャンゼリゼ劇場。
その名の通り、凱旋門や高級ブティックが建ち並ぶシャンゼリゼ大通りから少し入った場所に佇むテアトルです。閑静な住宅街として知られる16区寄りな為、観光一色のシャンゼリゼ大通りとは違い、華やかながら落ち着きもある界隈です。
歴史ある由緒正しきシャンゼリゼ劇場は、セーヌ川を臨み、きらびやかなシャンデリア等の装飾と明るい木の色が非常に優雅。






このホールでの初めてのコンサートが、ご紹介するベロフ&コラールのピアノデュオでした。ミシェル・ベロフもジャン=フィリップ・コラールも、フランス中堅の実力派。心惹かれる組み合わせですよね!私は2人とも生で聴くのは初めてだったので興味津々!

日曜日のマティネのコンサートと言うこともあり、会場はとてもリラックスした空気。





そんな楽しい空気の中、始まったコンサート。プログラムはいずれも2台ピアノの親しみ易い曲でした。
ベロフもコラールも、それぞれに譜めくりさんが横に座りました。ベロフには若い男性、コラールには美しいマドモアゼル。






開演後、程無くして事件は起きました!
ベロフの譜めくり男性、どうやら楽譜がそれほど読めないらしくモタモタして挙動不審あせる
最初の頃はベロフが自分で何とか譜めくりしていましたが、遂にはベロフのイラつきがマックスになり、空いていた左手を振り上げながら怒りを露にして何やら怒鳴り付けました!




普通ならば譜めくりさんは顔面蒼白で震え上がるところですが、この譜めくり男性、“困っちゃったな~こりゃ”みたいに照れ隠しなのかヘラヘラ!めくる所がわからないので、無闇矢鱈にフラフラ立ち上がり、客席をキョロキョロ!

それが更にベロフの怒りに油を注いでいる模様。その様子が気になって、最早、聴く側も演奏どころではありません。

よく見ればこの譜めくり男性、格好からして汚ならしいジーパンにレゲエみたいな髪型。一方のコラールの譜めくり美人は、金髪のストレートのロングヘアーにきちんとした紺のスカートスーツ。しかも譜めくりも身のこなしも完璧。




余りにも対照的なのと、譜めくり男性の全くめげない態度に、終いには可笑しくなって来ちゃいました。
ベロフ自身、やんちゃな天才児と言う印象で、一方のコラールは上品で知的な紳士……それがそのまま譜めくりさんにまで反映されているかのようで(笑)

パリならば楽譜の読める人は他に幾らでも居たでしょうに、何故でしょうね?

しかし、コンサートは大荒れでしたが、べロフとコラールそれぞれの個性を感じられ、ある意味、思い出に残るシャンゼリゼ劇場デビューとなりました。