子どもは自然環境では大人が実感できないほどの驚くべき速度で無意識に英語を習得する。

それはgrammar translation methodでつくる、時計の部分品の集合とでもいうべき文法と語彙の組み合わせで動く精密機械のような学習処理とはまるで異なる。

子どもの能力は、例えて言えば、柔らかい吸い取り紙のようなもので、ことばを無意識にのうちに体得する。


それは直感から理解、確認へと進む。


子どもは言語を習得する時、五感に六感まで使って耳に聞こえてきた音の運ぶ意味を瞬時に直感する度合いが高い。



これは例えて言えば、脳に植え込んだ点のようなものであり、コンテクストとともに相互の会話に現れる特定の表現を理解できれば、点としてひとつひとつ植えつけられる。


やがてこの点自体が膨らみをもつようになると語の意味が明確化し、多角的な意味解釈が可能になってくる。


この中には構造・意味などのほかに、社会性も文化も入っている。


直感的に理解した表現を実際に試してみる。期待した通りの反応であれば、さらに積極的に繰り返して使う。間違っていれば修正する。


それがことばの核となり、言語能力の発達に結びつく。


さらにこの点と点はお互いにつながって統語や連語のレベルで意味を線的に捉える。この線が点と点をつなぎあわせ、点同士が縦横につながり、密になると面を構成する。その面が重なりあって立体になり、文法規則の巣をつくる。


自然環境では、言語はこのようにして無意識と意識の間に挟まれて習得される。